"アニメ"カテゴリーの記事一覧
-
ヒットランク1、2位独占 「アニメ曲」席巻の裏事情という記事を見て、「ああいまや時代は既存のミュージシャンとのタイアップ曲ではなく、声優が歌うOPやEDが持てはやされる時代にシフトしてるんだなあ」としみじみ思う。
だが私にとって長らく「アニソン」とは、60年代に登場してきたテレビアニメのテーマソングのような、「歌える?」って誰かに聞くと、すかさずその相手の口から歌詞とメロディーがするすると出てくるようなたぐいのものだった。「ゲゲゲの鬼太郎」「オバケのQ太郎」「怪物くん」「巨人の星」「あしたのジョー」「ドラえもん」(ほかにも多数)しかり、みなどれもアニメソング然としていた。
だから昔のような、作曲家・作詞家、いわゆる「先生と呼ばれる人」に依頼する伝統形式ではなく、プロのミュージシャンたちとタイアップするようになったある時期以降のアニソンは、「本当はアニソンとは言いたくない」という思いもある。「本来ならタイアップしなくても独自に存在しうる楽曲」にもかかわらず、「さまざまな理由」と「なりゆき」によって、たまたまアニメのOPテーマやEDテーマになったと思われる名曲も多い。
最近またGyaoでアニメを見ることができるようになって「あ、これなかなかいいじゃん」と思う楽曲にいくつか出会った。なかでもその影響力によってYou Tube上でアルバム楽曲群を検索し、一番多くダウンロードしたのは新居昭乃(あらいあきの)のアルバム収録曲の数々であった。新居昭乃の名前と楽曲を初めて知ったのはアニメ「KURAU」のOPだった(勝木ゆかりの歌うEDもまたよい)(注1)。当時印象に残るいい曲だと思ったが、彼女のアルバムにタッチするにはGyaoで「東京アンダーグラウンド」のED「覚醒都市」に出会うまで待たなければならなかった。個人的には「きれいな感情」が新発見のお気に入り曲だ。とはいえ、この曲の入っているアルバム「鉱石ラジオ」は古くからのファンの間では別格扱いをされているようだ。この曲は「noir」(ノワール)というアニメのEDとして使われた曲でもあるのだが、私は今までまったく知らず、チャンスがあったら是非このアニメも見てみたいものだ。最新アルバム「ソラノスフィア」がこの4/29付けで出たばかりの時期に----アマゾンのレヴューによると、「このアルバムは4/29付のオリコンデイリーチャートに何と11位にランクインして、彼女がデビューして以来最高のチャートランクに違いないだろう」とのことである----「KURAU体験以来、ようやっと新居昭乃を発見(=認識)した」というのも奇縁ではある。これは小さな声でしか言えないが、「ソラノスフィア」以外のアルバム音源はほぼYou Tube音源で聴くことができる。しかもメジャーレーベルから出ていない2種類のライブ音源(「the first Euro Tour」と「Early in spring live concert」)さえ聴くことができる。rdanc~rdanc6チャンネル参照のこと。根性のある人はアマゾンなどでアルバムと曲名を確認しながら、ファーストアルバムから順次聴いてみるといいと思う。ちなみに私は今「BEST ALBUM 空の森」を聴き込んでいる最中であった(うーん、いいわ、このアルバム)。最高のお薦めアルバムはこれもベスト盤の「sora no uta 」。当ブログで紹介したアニソンすべてを所収し、ほか「WANNA BE AN ANGEL」など聴きどころ満載のアルバムになっている。最新作以外で何か1枚手に入れて聴いてみたいというリスナーは、まずこの「sora no uta 」を手に入れて聴いてみることをお薦めする。
ダークホースだったのが、小倉優子が歌う「スクールランブル」のED。この曲には声優バージョンもあるようだが、やはり「はっ」とさせられたという点では、アイドル小倉優子声のEDが最上である。「あ、なんかピチカートファイブな感じだ」と思い、アマゾンで検索かけたら、ほんとにピチカートファイブものだった。
それから「ポリフォニカ」のED。この8分の6拍子で歌われる歌がまた実にいいのである。「蟲師」のOPもグッド。「カイジ」のOPも一度聞いたら忘れない。
そんなこんなで先月から今月にかけてはアニソン追いかけCD-R化週間続行中である。昔DVDで見たkiriの「エルゴプラクシー」の忘れられないOP(英語の歌詞を知りたかったらこのライブバージョン、これは宗教詩[キリストへの祈り]だよね?)、レディオヘッドによるEDもYou Tube上からフルバージョンをダウンロードしてCD-R化(同時にmp3化)して聴いている。それからこれもDVDで見たhydeの歌う「Blood+」のOP。途中で声がディストーション化(1分11秒あたり)する箇所が「おお、いい」と思ってしまうのだった。
アニメの楽曲は時間の制約上、だいたい1分30秒ほどに再編集されているので、このショートバージョンで気に入った楽曲のフルバージョンをYou Tubeで探してダウンロード→CD-R化ってのが、最近のオレの振る舞いです。「貧乏なのでアマゾンに直行して本物のアルバムを買うという振る舞いができないトホホなオレ」です。
OP、ED関連から離れれば、今一番心癒されるアニメが銀魂。これはレンタルで見ているけれど、今サードシーズンの8巻まで見ている。「心癒される」とはどういう意味か? 「必ず笑わせてくれる」という意味である。もーほんとしっちゃかめっちゃかで、もーほんとぶっとんでるわ、このアニメ。
スルメ食ってる姿がかわいい神楽ちゃん
でも「心頭滅却すれば顔まで猪木」って叫んで、アゴシャクレフェイスになる神楽ちゃんも好きなのだった。
銀魂シーズン3 ED映像より
初めてこのEDを見たとき、「このかわいらしいオンナのコ誰?」 って言ったのは神楽ちゃんボイス担当の釘宮理恵その人だった、というエピソードが銀魂シーズン3の「銀八先生」の解説に出てくる。でも、オレは好きなEDなので「神楽ちゃんが日光に弱い」というキャラ設定上の大前提は忘れることにしますよ。
(注1)「新居昭乃の名前と楽曲を初めて知ったのは」実はKURAUにおいてではない。実は私が最初に買ったアニソンは「ガサラキ」のOPとEDテーマが入っているアルバムとシングルだった。この両方の曲を歌っていたのが、種ともこで、私は「種ともこの歌うアニソン」として長年認識していたのだった。だが今改めて見直して見ると、OPの方の作曲者は新居昭乃一家の保刈久明だし、EDにいたってはなんと作曲者は新居昭乃ってちゃんと書いてあるじゃないか。ということで、「そうとうに迂闊な日々を、しかも長々と過ごしてきたバウンドヘッド」だったということが判明してしまったのだった。ただし、新居昭乃自身の声による新居昭乃の楽曲を聴いたのは、KURAUのOPが初めてだったというのは、その通りである。PR -
今週、夕方、なにげにNHK教育にチャンネルを変えたら、ある美少女がパンケーキを作っていた。「この子、いくつなんだろう」と思っていたら、料理が出来上がる間、彼女は独特の帽子をかぶって料理台の前に現れ、かわいい振り付けのついた歌を歌い始めた。料理をしている時は、一段高い台の上にいる彼女の上半身しか見えなかったので「ああっ、この子こんなに小さいんだ」と逆に驚いた。
しかしなんというか、その歌というよりも独特の衣装を身につけて行われるダンス(振り付け)に私は魅了されてしまったのだった。そういうわけで、その後も私は今週ずっと夕方5時40分になるのを待ち、彼女が踊りだすのを楽しみに待ってしまったのだった。(うーん、何度見てもよいのだった、このダンス・シークエンスは。)
たぶん、「あのダンスと歌」を見た人のなかには私同様に衝撃を受けた人々がいるに違いないと思う。(つまり隠れファン化してしまった人々である。)
そのダンス・シーンを昔シド・チャリースの項で紹介したように写真で紹介したいのだが、手元にない。そういうわけで、代わりに普段着姿のクッキンアイドル福原遥ちゃん(10歳or11歳らしい)の姿を紹介しておこう。
この「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」という番組はアニメと実写を織りまぜた番組構成になっている。今回話題に挙げたダンス・シークエンスについては、以下You Tubeのリンク参照。
「待ち遠しいのver.1」 「待ち遠しいのver.2」「待ち遠しいのver.3」「待ち遠しいのver.4」
perfumeを環境問題を扱ったテレビCMで初めてみたとき「その歌とダンス」に衝撃を受けたけど、福原遥ちゃんにもまた衝撃を受けたオレだった。
p.s.1 料理好きのアニメキャラと言えば私の思い出せる範囲で言えば、「ウィッチブレイド」の梨穂子ちゃんと「KURAU」のクリスマスちゃんの二人を思い出す。ということで、昨夜はゲオが旧作80円だったので、昔Gyaoで見て泣いた「ウィッチブレイド」をまるまる全巻借りてきて、見ているところです。やっぱり泣いてしまいました。(「KURAU」も泣けます。)
p.s.2「ダンスは『Perfume』や『可憐Girl's』の振り付けを担当している『MIKIKO』が担当」----2ちゃんねるスレで上記記事発見。ひそかに「オレが『ダンスに反応する』とは振り付け師はもしやperfumeをやった人と同じか」と思っていましたので、事実が判明した今、遥ちゃんのダンスに反応してしまったのは激しくうなずけるわけでした。(うーん、予定調和的展開で少し感動。)
p.s.3 この番組は今年3/30(月)から始まり、私が見た歌とダンスは第2週目(4/6-4/10)のものだった。今週(第3周目)の歌とダンスは私が見たものと変わっていたので、チョー・ディスアポイントメントっす。もうテレビでは見れないの?(見れますね、ハイ)。
p.s.4 今ならSayMove!で第1話から高画質フルヴァージョンで見られるようです。だがいつ削除されるか分からないので、チェックしたい人はお早めに。特に第3話は私が衝撃を受けたダンスチューンとはまた別の意味で衝撃です。アニメ部ではまいんのウサギの被り物(「ウサギはぴょん」)、実写部では、「着物姿」のまいんが「演歌」を歌ってます。スゴスギ。見逃していた人は絶対見るべし。「着物姿まいん」についての関係者情報は以下。
音楽でクッキンアイドルに関わっている橋本由香利----わー、「乙女はお姉さまに恋してる」とか「ウィッチブレイド」とかのOP、EDテーマ書いている人ではないですか----のコメント
お仕事さらに色々
あとパーティー(飲み方ですか?)がありましたよ的な報告は以下。
こっちは音響監督のblog
お! 打ち入り!!!
さらに塩っち
まいん! 決起集会!
p.s.5 福原遥ちゃんはバレエの素養があるようです。第6話のダンスチューン「たまごのワルツ」ではトウシューズを立てて踊っていました。それを見て、「あー、この子クラッシック・バレエやってんだー」と気づかされました。気品と優雅さ、そして体得することの難易度、訓練の過酷さにおいてクラッシック・バレエにまさるものはないですよねえ。
p.s.6 第21話たこやきスペシャル オレにはメガネ属性はナイと思っていたのだが・・・・・
-
は ま や ま ペンタゴン♪
は ま や ま ペンタゴン♪
の出だしで始まる4ビート系のオープニング・テーマのことを皆さんはご存じでしょうか。
え、ご存じない。
当然です。そもそも「浜山ペンタゴン」という延岡市在住のハムスターが主人公のギャク・アニメはこの世に「まだ」存在しておりませんので。
私は今は引っ越して実家にいますが、以前は主人公のペンタゴンの住んでいる緑ヶ丘の団地(社宅)のすぐ近くに住んでおりました。ペンタゴンが延岡市緑ヶ丘二丁目で、私が三丁目です。
単行本では「宮崎弁」をしゃべるハムスターと宣伝してますが、正確にはペンタゴンがしゃべっているのは「延岡弁」です。
ハムスターのアニメといえば、かわいらしいのがすでにありますが、ペンタゴンは「田舎のハムスター」で「ドジ男くん」なので、プリティとは言えません。が、笑えるやつです。
ということで、私なりにまぼろしのアニメを空想し、勝手にテーマ・ソングを作曲させていただきました。ところが私は歌詞が苦手なのもですから、いつも出だしの数小節だけを鼻唄モードで歌うばかりです。
ここはひとつメロディーも含めて誰かと共作せねば、完成できないのではないかと危惧している昨今です。どなたかドゥービー・ブラザーズの名曲「What a fool believes」におけるマイケル・マクドナルドとケニー・ロギンスの共同関係のように手伝ってくださる方いらっしゃらないでしょうか。
うーん、この「キレてる顔」最高ー
オマケ ニコニコ動画のドジ男くん系ハムスター -
こうしてひとりの少女によって
このスマイル園は救われたのでした。
ありがとう、スマイル少女。
ありがとう、ピノ。
Ergo Proxy 第19話 「少女スマイル」より
地元のツタヤが旧作DVD100円サービスをやるときには、連続アニメや海外の連続ドラマ----結局SF系か、サイキックorオカルト系に気づくとなっちゃうんですが----を借りてきて一気に見るという話は以前書きましたが、このあいだの100円サービスでは「エルゴプラクシー」(Ergo Proxy)を借りて見ました。
2006年の作品でWOWOWで放送されたものなので、衛星放送には加入しておらずしかも地上波さえニュースくらいしか見ない私は、まったくこの作品についての情報を持たず(雑誌も読まないですから)、作品がすでに2006年から存在していたという事実自体がノーチェック状態でした。
パッケージの裏表の絵を見て、ヒロインのリルの絵が気に入りました。なんか絵の感じは「witch hunter ROBIN」みたいな感じで好みだな、と思っていたら、監督さんが同じ人でした。
難解な作品で、チーフライターが「エウレカセブン」の佐藤大。初回から伏線の伏線のまた伏線の……ってな感じで、私は制作者たちが仕掛けた伏線の多くを見逃しました。そこで最終話まで見終わった後ウィキペディアで解説を読み、再度最初から見直して「ああ、そうか」と理解できました。
昔エウレカセブン関連で佐藤大という人はルドルフ・シュタイナーを知っていて、彼の著作から引用している部分があるというようなことを書いたことがあるのですが、今回の作品にも一部それがあるようです。生き物の心臓と寿命の話とか4つの石像は----これはフィレンツェにあるミケランジェロの彫刻ではないでしょうか----もしかしたら、シュタイナー経由かもしれません。
この作品は非常に実験性に満ちた作品で、時々、エピソードを「それまでの階調」から「逸脱」させます。私はまるまる1話をクイズショー形式にしたエピソードを見て、私の大好きな「機甲戦虫紀LEXX」シリーズの第2シーズンに出てくる「Lafftrak(番組出演者評価競争)」の話を連想してしまいました。
この作品では、「物語の階調」がさまざまに変化します。また筋の描写を意図的に欠損させます。たとえばリルとビンセントとピノがホームのロムドに帰還する経緯で、リルがビンセント(エルゴプラクシー)をどのように裏切ったのかは直接には描写されていません。いきなり「裏切った後の話」から始まります。
この難解な話のメインキャストがリルとビンセントだけだったら、私は----背景の絵もキャラクターの線描も彩色もほんとにすばらしい作品でありながら----あまり気にいらなかったかもしれません。というのもこれは、(作られた)創造主と(その創造主の)被造物たちの物語ですから。ではその「創造主」を作ったのは誰なのでしょうか。「それが問題」です。実は「この舞台」は「本物の人体を持った人間がいない世界」だったのです。大昔、「創造主たち」の「作り主たち」は宇宙へ去り、いまやまた戻って来ようとしています。
この作品を救っているのはクラウン(道化師)の存在です。道化師と言っても、サーカスなどで見るイメージを思い浮かべるべきではありません。この作品の道化師は着ぐるみ姿で現れます。そうです、ピノと呼ばれる愛玩用ロボットです。このロボットのことを作品中ではオートレイブと呼んでいます。
彼女は絵本を読むのが大好きです。そして『不思議の国のアリス』から引用されているみたいですが、「うさぎ」はひとつのキーワードです。ですが、彼女の着ぐるみは、「うさぎ」なんでしょうか。私には耳の感じが「きつね」っぽく見えるんですが、まあ、これは検索かけて調べてみれば確認できることかもしれません。
第3話でビンセントとともに逃げようとしている「着ぐるみピノ」がビンセントに向かって「待て、待て」と声を発します。私は「この声」を聞いて、ノックアウトされました(注1)。ドームの外では虫を珍しそうに眺めながら「うお」「ああ」とかいろいろ声を発します。あと飛び走りながら、「とう」とか「やっ」とか言います。
昨日の夕方、ネットカフェに行ったら、幼児を連れた若い夫婦も同時に入ってきました。その親子たちはボックス席に入ったのですが、時々幼児が「おお」「うおっ」とか声を発するのが少し離れたところに陣取っていた私の席にも聞こえてきました。お父さんが「しーっ」といっておとなしくさせていましたが、私がびっくりしたのは、その「本物の幼児」の発した声が矢島晶子演じる「ピノ声」にそっくりだったことです。
「そーなんだ、幼児はほんとにピノみたいな声を出すんだ……」と私は思いました。
第13話「構想の死角」で、リルがピノに髪をすくように命令すると、無言のまま絵本のページを一枚めくり「ピノ、ご本読んでるの」と相手にしないシーンが出てきます。ピノが着ぐるみの愛らしい姿でペタンと地面に座り込んだまま絵本の次のページをめくる「間の取り方」の素晴らしさ。エルゴプラクシーをまだ未見の方は是非ご覧になってください。それとビンセントが飛行艇の修理をしているそばでカンカンという修理の音に合わせて手にした鍵盤ハーモニカ(拾い物)をふりおろすマネをするシーン。
彼女はいつもマネをします。別のエピソードではリルのアイシャドーをまねた姿も傑作でした。それ----周囲にいる人物たちの振る舞いをマネること----はまさにわれわれの身近にいる現実の幼児たちがいつもやっていることですね。
この背景の暗い世界----物語的にも実際の画面上の彩色においても----ピノは異彩を放っています。制作者たちはピノのために「少女スマイル」というまるまる1話のエピソードを作ったくらいです。ここで彼女は「ナカマー」(仲間)----「ナ」にアクセントをつけて発音してください----という新しい単語を覚えました。
声は矢島晶子が担当しているのですが----私が最近みた100円サービス時視聴アニメ群では、近いところでは「神霊狩」の都(みやこ)ちゃん役で出てました----彼女は「クレヨンしんちゃん声」で有名な声優さんだったんですね。
第19話「少女スマイル」のエピソードで、「スマイル園の中」にいる人々がピノの笑顔に癒されたように、「スマイル園の外」にいる私も、この一連の作品を通してピノの愛くるしさと天真爛漫さ=無邪気さにうっとりさせられました。無邪気で愛らしい子供を見ると「私はこの子の前ではよい人間にならなければならない」と軽い胸のうずきを感じるようなことが、あなたには今までなかったでしょうか。愛らしい幼児の姿を目にすると、その無邪気さがかえって、「いまやあとは年老いていくばかりの自分のいたらなさや不完全さを自己認識しなさい」と迫るような経験があなたにはなかったでしょうか。とはいえ、私はいまだ独身で----若いころからずっと娘が欲しい欲しいとは思って今まで生きてきたのですが----結婚生活の現実にも子育ての現実にも触れた経験はないのですが、親は子育てによって成長すると言われることがあるのも、「愛らしき幼児の姿」が親となった人に「私の前では良い人間になりなさい」と迫り、それまでの親の精神や生活の自堕落さを「自己認識させようとする」からかもしれません。まことに「幼子のようにならなければ、天国には入れない」……ですね。
ということで、私はこれから何度もピノに会いたくなるたんびにエルゴプラクシーを見ることになるでしょう。皆さんも是非、ピノキャラをご堪能くださいませ。
ありがとう、ピノ。
ありがとう、スマイル少女。
オマケ
perfumeの名曲「シークレット シークレット」
のPVで「一瞬」愛らしい姿を見せるpino
(もちろんフェイクです)
(注1)ちなみにディズニー版アニメ「不思議の国のアリス」にも、「待て、待て」というセリフが出てきます。これはアリスのセリフではありませんが(男声でした)、ピノの「待て、待て」という台詞ももしかしたら「引用」としてなされたのでしょうか。 -
電波系のテレビ番組はニュースくらいしか見ないという方意外と多いのではないでしょうか。知り合いの大学生に「うちにはテレビがありません」という人もいました。まあ、私も大学4年までテレビなかったですから、「ええ!」っと驚くほどのことではないのですが。「ミリオンダラー・ベイビー」のあの主人公の女性もイーストウッドの「マシンはないのか?」という質問に「ない」と答えていたのを、いまいきなり思い出しました。(テレビをマシンと言うイーストウッド扮するボクシング・トレーナーも変ですね。)
だいたいレンタルでアニメを見ることが最近は多いですよ。この一カ月の間だと「スピードグラファー」とか「神霊狩」とか見ました。それから「RD潜脳調査室」こちらは光でインターネットできなくなったせいで、ギャオで見ることができなくなったので、レンタル店に並んだのを見直すことにしました。「挿絵のないお話なんてつまらない」とかなんとか、なんかそういう趣旨の発言を「不思議の国のアリス」でアリスが言ってたように思うんですが、それをもじって言うと「色のついていない線描なんかつまらない」と思うわけです。だから私は漫画本は読みません。線描に塗り込む色彩感覚と画面構成のすばらしさは日本には浮世絵の伝統がありますからねえ。つまり「動く色彩」が「見たい」わけです。「動くアート」ですね。(とは申せ、厳密に言いますと、アニメの背景は細い黒線の色面境界のない(「ドローイング系」ではない)「ペインティング系絵画」ですね。さらに言えば、「エクスマキナ」とか3D系アニメーションには「線描による色面境界」がありません。)
もちろん実写系の映画もよく見るんですが、こちらの「色彩」は「日常感覚の延長上に存する色」なので、「色彩を楽しんで見る」という方向にはいきません。実写映画の色は、素材的にはアニメで使われている色の比ではないはずなのですが、それは「写真的な色」です。まさにそれゆえに「絵画的ではない色」なわけです、「実写の色」というのは。
ツタヤとかゲオがときどき100円とかでビデオを貸し出す時期が周期的にありますが、まさにその時期にまとめて借りて見るようにしています。(もちろん5本1050円サービスとかも利用してますが。)
48歳だというのに、「アニメを見るのが好きだとは何事?」、と言われそうですが、そう言われても、これからも借りてみるんですよ、私は。
家で聴いてるのは、以前このブログでも紹介したダイソーで105円で買った「ネイチャー・シンフォニー」ばかりですし。車のなかではアニメ「ラーゼフォン」のサントラ1ばかり聴いてて、まるで発展がありません。音楽と声優とを担当した橋本一子という人の声、独特です。まあ、最初はエンディング・テーマを聴いた瞬間、「この曲を大貫妙子の声で聴いてみたい」と思った私でしたが、それほど「大貫妙子ライクな」感じのする曲でした。だから私は大貫妙子の声に変換して心の中というか頭の中で聴くこともやってみました。実際には市場には存在しないヴァージョンですが。これもまたいいです。こういうことをやったのは「赤い電車」細野晴臣ヴァージョン以来ですかねえ。