"アニメ"カテゴリーの記事一覧
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以前、「ハヤテのごとく!」と「ハヤテのごとく!!」の作画と演出の違いについて書き、薔薇の乙女、ローゼンメイデンについて書いた。その後、「かんなぎ」をはさんでオレが選んで見たアニメは「スカイガールズ」だった。
「スカイガールズ」のメインキャラの女の子たちの身体はまるで「ローゼンメイデン」の乙女人形たちが、球体関節人形の形式で作られていたごとくに、頭でっかちで、きゃしゃな身体だった。オレはほんとに「これはドレスを脱いだお人形さん(球体関節人形)みたいな身体デザインだな」と思ったのだった。
このアニメのOPテーマには「メイデン」という歌詞が出てくるので、あるいは「ローゼンメイデン」から一種の引用を行ったのかもしれない。というか「ローゼンメイデン」で薔薇水晶を演じた後藤沙緒里がメインキャストの園宮可憐役で出てるじゃないか。このアニメの監督が岩崎良明で、なんとこの人は「ハヤテのごとく!!」の監督でもあるじゃないか。「スカイガールズ」は2007年の作品だが、同じ時期にシナジーSP版の「ハヤテのごとく!」(川口敬一郎監督)が始まっている。「スカイガールズ」で速水たくみという少年の声を担当したのが、白石涼子。もちろん彼女こそ「ハヤテのごとくシリーズ」で主人公のハヤテ少年を演じた声優さんだ。「スカイガールズ」を見ているとハヤテ君が通信員をやっているような錯覚に陥る。
「女性の声優さんにとってもっともすばらしい体験とは何か」と問われたら、私なら「主人公の少年声を演じることだ」と答えたい。だが少年ボイスは独特の音色を持っている人でなければつとまらない。「ハヤテのごとく!」をアニメ化するとき、原作者自身が白石涼子を指名したという話が伝わっているが、ほんとに最適の抜擢だったと思う。
「エウレカセブン」でレントンを演じた三瓶由布子の声も独特だが、彼女が「君に届け」で女子高校生吉田千鶴を演じているのを見ると、なにかとても不思議な感じがする。でも彼女は「本当は女」なのだから、「女子高校生を演じて何が悪い?」というわけなのだが----いやこれはこれでハマリ役だよもちろん----、それだけ「役柄にバチッとハマった少年ボイス」が視聴者に与える印象は強烈なのだってことだ。
まさに「少年向けアニメ」の世界こそ「ボイス宝塚」なのだった。
「スカイガールズ」のDVDに収録されている釣りに関するショートアニメ、あのナレーションは「ハヤテのことぐ!」の若本規夫のパロディではなかろうか?
「ハヤテのごとく!!」では若本規夫が塩たれる、と以前のエントリーで書いた。が第2期が始まる前に「ハヤテのごとく!!」はOVAを出している。実はつい最近それを見たのだが、この岩崎良明が監督したOVAでは若本規夫は1期と同じテンションでしゃべっていた。監督は同じなのに若本テンションはテレビ版の第2期に変化したのだということが、これで判明したのだった。
そして岩崎良明監督が監督した「スカイガールズ」のショートアニメでは「ハヤテのごとく!」の若本規夫ナレーションのパロディが女性声優によって展開される。このような、アニメとアニメが「どこかで微妙に連結する感じ」というのはオレには発見するとまた味わい深いものがあるのだった。
ということで、「スカイガールズ」にはOVA版があるようなので、こちらも見てみる予定である。
p.s.1 「ハヤテのごとく!」で毎回何かを食っている西沢歩役をやってる高橋美佳子の声を聞くと、「カレイドスター」で主人公の苗木野そらを演じた広橋涼の演技を連想する。苗木野そらはセリフの語尾を三回繰り返すクセがあったが、オレには「ハヤテのごとく!」で----1期だったか2期だったかははっきりしないが----高橋美佳子が「そのクセを引用している」ような気がしてならんのだが、はたして真相はいかに?
p.s.2 三千院ナギ役の釘宮理恵が「ハヤテのごとく!」で銀魂の神楽を「引用」したのはハッキリ分かるんだが。
p.s.3 現在gyaoで「鋼の錬金術師」と「戦う司書」と「SAMURAI7」を見ることができるけど、エドワード・エルリックとハミュッツ・メセタとカツシロウの声が、同じ声優さん(朴璐美)ののどから出ていると知るとほんと驚くよね。
p.s.4 こないだ、コインランドリーにいったとき、たまたま店にあったサンデーだったかの表紙をひょいと開いたことがあったんだけど、そこには声優学校の宣伝が載っていて「七色の声を手にいれよう」だったっけ、なんかそんなコピー文句が載っていて、7種類の声がタイプ分けして載っていた。「男の子声」などという項目もあって、「なんかコツのようなものがあるのかな?」と思ったのだった。といってもオレはもともと男なので、いつも「男の声」でしゃべってはいるのだが、変声期以前の「少年の声」はもはや出せない。少年の声でしゃべるのは「少年だった経験のない大人の女たち」なのだというところが、実に味わい深いところなんだよな。
p.s.5 宝塚歌劇団で男役をやる場合も、特別な発声法を彼女たちは学ぶんだろうな。どんな指導を受けているのかYou Tubeとかで見られんだろうか?PR -
「かんなぎ」のテーマって、神様と人間の恋の話だったのだろうか?
ギリシャ神話にはその手の話があるし、日本神話にも神と人間の娘との逢瀬の話があることはある。
でもオレは、てっきり「ゼロの使い魔」みたいなバトル話に発展するものかと思っていたら----今回も前情報一切なしの「スの状態」で見はじめたので----、この物語は、なにも始まらないうちに終わってしまった。OPを見て、「あれ、ヒロインってアイドル歌手なのかな?」って思ったので、「いつOPのようなステージシーンの回がくるんだろう」と楽しみに待っていたら・・・・・、なかった。
そうヒロインの「ナギ」は、バーディー・シフォン・アルティラではないのだ。
「え?」って感じだった(だからオレは最終回を見、続いてテレビ未公開の第14話を見終わったあと、「納得できねー、続編続編」と思わず叫んでしまったのだった。ところで、カラオケの回は、「らきすたパロディ」で、映画制作の回は「涼宮ハルヒの憂鬱パロディ」だろうか?)
でもOPのステージシーン(振り付けと歌)に初見一発、衝撃を受けたのも事実。オレはこのOPのシーンを見るのが楽しみで楽しみで仕方がなかったのだった。
かんなぎ OP
OP冒頭の影絵になって「かんなぎ」と縦に題名が出てくるシーンの直前、左膝を内側に曲げながら、右手を握ったり開いたりする振り付けや「ドライビング」という歌詞あわせて握った右手こぶしを前に突き出す振り付けとか、これってアニメなのに、なんでこんな魅了されるんだろうと不思議な感じがした。
初音ミク系の3D画像ダンスを見ても、こんな気分になったことはない。たとえば、「みくみくにしてあげる」の元ネタの3次元リアル小倉唯のダンス----昔だとベッキー・クルーエルの男女ダンスね----の方がオレはやっぱり好きなのだった。それにボーカロイド声はまだ製品としては未完成品だと思うし、これが生声の歌に匹敵するほどの魅了系ボイスにまで発展するにはまだまだ時間が必要だと思う。
小倉唯 みくみくにしてあげる♪【してやんよ】
ということで、今回はダンス・カテゴリーとして、「かんなぎ」の感想を書かせてもらった。
日本神話研究家としてのバウンドヘッド的立場から言うとEDの歌にもかなり関心がある(特に歌詞ね)。戸松遥のOPとEDの歌声の使い分けはさすが声優系かな。普通、ポピュラー・ミュージック系の「いわゆる歌手」は基本的に「音色は一種類」的アプローチが「当たり前」な喉の使い方だからネ。(昔そういう声優系的アプローチをしている例として、相対性理論のやくしまるえつこに、このブログで言及したことがあったよな。)
古代の信仰=崇拝のエネルギーが、現代ではアイドル崇拝によってもたらされるというアニメエピソードにおける「ひねり」は「まさに着眼」で、よかったので----だからこそのOPのアイドル歌手シーンだな----、ほんとよいシナリオで続編お願いしますよ、関係者の方々。
「これからいよいよ話を始めてください。」
p.s. ボーカロイドと聞くといまや初音ミクという観念連想が世間にはできあがっているが、初音ミクのソフトが発売される以前にボーカロイド・メイコというのもあった。ヤマハがアマチュアの音楽愛好会たちを対象にプレイヤーズ王国----時代の波で消滅----というウェブサイトを始めた頃、そのメイコ声を使って賞をもらった楽曲が存在する。当時オレは、前回のエントリーで引用した西松一博の音楽の話を引用しつつ、その楽曲を大プッシュしたのだった。
メイコの不夜城 (KutaMusicBox)
ニコニコ動画版はこちら
初音ミクの声を「鑑賞に耐える状態に調整する」ことをその筋では「調教」というらしいが、この楽曲のメイコ声の「調教」もすばらしい。こういう名曲はもっと日の目を見るべきだと思うぞ。同じくメイコ物で「ヒュプノスの瞳」も最高。今までと違うアプローチをしているアニメのテーマ曲を探しているアニメ業界の人は(プロデューサーとか監督さん)使ってみては? ボーカロイド声のアニソンってまだ存在してないんじゃないの? そういうボーカロイド・アニソンが生まれたらこれは「日本アニメ史上の快挙」だね。たとえば、アニメ上の設定で「ヒュプノスの瞳」と呼ばれる、巨大都市を管理するメインコンピューターがある。その声を声優ではなく、ボーカロイドでやる。そして主人公の少年あるいは少女との交流。あるいは「ヒュプノスの瞳」と呼ばれる従者アンドロイドでもいい。そしてこのアニメではその「ヒュプノスの瞳」が「歌をうたう」のだ。その歌こそがこのアニメのOPテーマなのだった、とか・・・・・オレ、かなりこのアイデア面白いと思うけどな。
p.s. OPと実際の展開のズレに「やられた」といえば、「ドルアーガの塔」もそうだったな。オレほんとに現代日本で生活しているキャラたちのエピソードも見たかったんで。でも「ドルアーガの塔Ⅱ」のOPでVサインかます幼女カイ(矢島晶子)の「こまっしゃくれ具合」が実にカワイくて、あれはあれで、インパクトを持った一つのミニ作品だったネ。
ドルアーガの塔2期のOPでVサインをかますカイ
ドルアーガの塔1期OPでのクーパ(茅原実里)の朝食風景
ここもオレのお気に入りシーン -
ということで、現在ローゼンメイデン・シリーズを鑑賞中。
つい最近まで、「ローゼンメイデン」という言葉を聞くと、「ああ、麻生元総理が読んでいたというアレ?」という連想くらいしか浮かばなかった。この情報がネットで流れていた当時、オレは麻生元総理の漫画趣味について、さらに深い情報を得る気はなかったので----つまり非常に表層的な情報しか持っていなかったので----この物語が「アンティーク・ドールの戦いの話」だということを、今回こうして実際にアニメを見始めるまで知らないでいた。
それにアマチュア・ミュージシャンとしてのバウンドヘッド的連想から言えば、メイデンといえばやっぱ「アイアン・メイデン」でしょ。さらにルドルフ・シュタイナー研究者としてのバウンドヘッド的立場から言えば、ローゼンと聞いて連想するのは、秘密結社薔薇十字会の創設者クリスティアン・ローゼンクロイツなのだった。日本ではロサ・ミスティカ叢書と銘打ってシュタイナーの翻訳本も出ているので、当アニメで使われる「ローザミスティカ」という重要タームにも当然連想が行った。
ローゼンといえばドイツ語的だし、メイデンといえば英語的。だからこのアニメの題名はドイツ語と英語の合作なのだった。実際ウィキペディアにもそういう解説があった。だが基本はドイツ語引用仕立てのアニメ。(ドイツ語引用仕立てのアニメといえば、オレが見たなかでは「蒼穹のファフナー」とかもあったな。)
このアニメのキャラで一番気に入ったのが、なにかといっちゃあ「~しやがれです」と言う翠星石( 桑谷夏子)の「しゃべくり方」。翠星石をこんなしゃべくり方をするキャラにしてくれたことで、彼女のキャラ立ちが断然すばらしくなったと思う。そうやって翠星石がしゃべくるたんびにオレには受けてしまうのだった(いやー、いいよこれは・・・・・。というか「しやがれゼリフ」が出てくるのを心待ちにしていたオレだった)。
翠星石
あと「~なのー」という雛苺は「イヴの時間」のチエの「ネコなのー」というしゃべくり方を思い出させる(あ、チエの声って、ローゼンメイデンでヒロインの真紅を演じてる沢城みゆきじゃないか)。
真紅
ED「透明シェルター」も気にいった。「ああいうテンポのドラムのスネアとかハイハットの感じ、実はオレ好み、マイ・リトル・ラバーの『YES』のドラムと曲のテンポが好きなように・・・・・」、と言ったら「あ、なるほどネ」と分かってくれる人が必ずいると、オレは信じる。
p.s.1 kukuiの歌う1期2期のEDの歌声と歌い方を聴くとなぜか熊谷幸子を思い出すヨ。
p.s.2 2期の第5話で雛苺が実際に「ネコなのー」って言ってるよ、オイ・・・・・。びっくりだ。
p.s.3 2期から登場した金糸雀(志村由美)のしゃべくり方って、まるでクイーンズ・ブレイドのナナエル(平野綾)じゃないか。おもしろいナー。
p.s.4 1期2期のOP聴くと、なんか無性に西松一博の「貿易風物語」が聴きたくなるのだった。OPを歌っているALI PROJECTは、最近では「戦う司書」のOP歌ってるじゃないか。
貿易風物語 西松一博
SIDE A
プロローグ~A Night Of Blue Roses
三文文士の恋~ペニー・ア・ライナー
コロニアル・ホテルにて
恋に過ごせし宵
残照
7月のトリィステス
SIDE B
輪舞
気分はハリウッド
貿易風物語
香港慕情
白夜への招待
Old Moon
p.s.5 オレはフィギュアとか集める趣味はないけど、アンティーク・ドール様式の人形なら7体全部そろえてみたい誘惑にも駆られるナ。ウィキペディアのページ内に販売されている人形のURLが載っていたので、行ってみたが、「デコッパチ娘」----と実際に2期のアニメの予告編で金糸雀(カナリア)のことを言っていたぞ。まことに言いえて妙だ----の人形の写真は見ることができなかった。オレ的にはそれが強烈に残念だった。ここに販売終了のデコッパチ・カナリアがあった(検索欄に「金糸雀」っていれてみる)。でも、この2体の人形のオデコは、オレの求めるデコッパチじゃないのが、ちと残念。オレに人形師の才能があったら、あのアニメの設定と同じように、デコッパチ・カナリアを球体関節人形で作るんだけどなあ。 -
「ハヤテのごとく!」と「ハヤテのごとく!!」、とても面白かった。でもこのアニメ作品はシーズン1とシーズン2の制作会社が異なっているという奇妙な成立の仕方をしている。具体的に言うと、シーズン1はシナジーSP、シーズン2はJ.C.STAFFが制作している。
(注1)「ゼロの使い魔」「灼眼のシャナ」「とらドラ!」など、いずれもヒロインは釘宮理恵ボイス
シーズン1の方が絵も色彩もギャグ(パロディセンス)もシャープで、というかハイテンションで、シーズン2の方はだいぶ穏やかなものになっている。だが原作漫画で描かれているハヤテの髪のあほ毛はシーズン2ではちゃんと原作通りに描かれている。前作からの整合性としては、あほ毛の問題もそうだが、とくにレンタルビデオ店の店構えの様子----これは線描画ではなく背景画になるのだが----まったく変わっていたのが非常に気になった。ただしシーズン2の方が原作に忠実に作ってあるという話だ。
はじけてるシーズン1の方がお茶の間時間帯用に作られ、あまりはじけていない----言い換えれば、危なそうな表現が少ない----シーズン2の方が深夜帯用だってのも、「それって逆じゃね?」という感じがぬぐえない。
ウィキペディアを見ても、「なぜ制作会社が変わったのか?」という疑問には明確に答えていないので、オレとしてはそのあたりの「真の事情」ってやつを知りたいところだ。
シーズン1のドタバダ感覚は初期の銀魂に近しいものを感じた(それに声優陣もだいぶかぶってるしね)。特にナレーション担当の若本規夫のはっちゃけぶりがよかった。だがシーズン2では、この若本規夫のはっちゃけぶりがなぜか塩たれる。(若本規夫は、制作会社のJ.C.STAFF側から「指導」を受けたのだろうか? 気の毒に。なんか初回編とか全然気が入っていない普通の台本の読み方だったよな。「そう言うなら、しょーがねえ、抑揚つけずに読むわ、これでいい?」みたいな投げやりな感じ?)。
シーズン2では三千院ナギつまり釘宮理恵の出番が減ってしまい、特に最初数回のエピソードでは、「この扱い方はちょっとちがうんじゃね?」と非常に不満を感じた。
もしシーズン2のセンスで作られたシーズン1を見たら、それはそれでオレは十分受け入れたと思うのだが----つまり両作ともに、あの有名なツンデレ作品(注1)を送り出したJ.C.STAFFが「整合性」を維持して提示していたものだったら、今でも微妙に感じている不満感を鑑賞時に味わわずに済んだと思う。
OPに関してはやはりシーズン1が強烈に名曲だな。
KOTOKOによるハヤテのごとく!OPのPVバージョン
「ハヤテのごとく!」はテレビ放送時、危ない表現にはピー音をかぶせていたが、DVDではそれをはずして本当はなんと言っているのか分かるようなモードが設定してある。だから「ハヤテのごとく!」を見るなら絶対にDVDで鑑賞することをお勧めする。
以上、オレが釘宮理恵ボイスによる「チビでペチャパイで高飛車なヒロイン」が登場するアニメを見たのは「とらドラ!」を含め現在のところ、4作品だ。(銀魂の神楽は毒舌家だけど、ツンデレキャラではないネ。ちなみに「こういう女をツンデレって言うんでしょ。アララギ君」というような趣旨のことを言っていた「化物語」のツンデレヒロインはすでにツンデレキャラのメタ化、相対化に入ってるよな。)
ということで、現在「灼眼のシャナ」シリーズ鑑賞続行中。 -
「とらドラ!」を見た。
銀魂の神楽役で、釘宮理恵のあの独特のボイスに出会って以来----もっと言えば、あの声でなされる「変な言葉遊び」に横隔膜をナハナハと打ち震わせて以来----気がつくとオレは、釘宮ボイスのファンになっていたのだった。(最近知ったのだが、「釘宮病」という言葉があるらしい。ってことは、オレも「病気」?)
やっぱり釘宮理恵はコメディと相性がいい。今回も床に転がった大豆を口に入れて(注1)「うーん、マズい。もう一個」とか変なパロディや言葉遊びがたくさん出てきて、オレはもうほんとにほんとに楽しかった。
当初、逢坂大河(釘宮理恵)と高須竜児(間島淳司)の関係はどこか、妹が心配でほうっておけない妹思いの兄ちゃんとダメ妹的な感じに見えた。
このドラマではBLOOD+で兄(カイ)と妹(小夜)の関係を演じた吉野裕行(春田浩次役)と喜多村英梨 ( 川嶋亜美役)が脇役として出てきたのも面白い。カイは小夜のことが「心配で心配でならなかった」が、二人は血はつながっていなくとも兄と妹であり、「恋愛的な関係」にはついにならなかった。
しかし「とらドラ!」は「BLOOD+」のようなシリアス・アクション・ドラマではなく、ラブコメであった。しかも、笑わせて、泣かせる、コメディの王道を行く傑作ドラマであった。特に第21話の雪山シーンでは、不覚にも大河の真実の声に涙してしまったオレだった。
- 大河の親友の櫛枝実乃梨(堀江由衣)のハイテンションぶりを見ていると、「転生した涼宮ハルヒ」という感じがする。「涼宮ハルヒの憂鬱」ではキョンがいつも彼女のそばにつき従い、「キョンの視点」から物語が語られるが、「とらドラ!」ではキョンは高須竜児に転生し、「別のオンナ」のために生き、「とらドラ!」という物語を「竜児の視点」から語る。じゃあ、大河は誰の転生?うーん、それはオレにもわからんのだった。
櫛枝実乃梨がソフトボール部員なのは、前世におけるバット振り体験が発展したのだろう・・・・。だからこれは、「涼宮ハルヒの消失」ではなく「涼宮ハルヒの転生」。(とはいえ、時空間的には逆の可能性もある。つまり櫛枝実乃梨の転生体が涼宮ハルヒ。時空間的には「とらドラ!」が、先(=プレ)に生じた事件だった、とか・・・・・。
「転生」はアニソンの題名にまで及んでいる。涼宮ハルヒの「最強パレパレード」は「とらドラ!」では韻を踏んで「プレパレード」となった。オレは、このOPの櫛枝実乃梨が両手をにょろにょろと動かすシーンが大好きだ。(これは結構インパクト。それに釘宮理恵の歌声は、なんかセクシーだよ。って思っているうちに最近始まった「クイーンズブレイド第二期」。第二話から公開されたメロメロにしちゃうメローナのED。「さらにぶっとびー」だよ)。
「とらドラ!」は音楽もいい。OPもEDもオケはソフトシンセ系の音だろうか? シンセベースのブリブリいう音が実に気に入った。それに堀江由衣の澄んだ声。
EDのバニラソルト
後半のOPになったsilky heartという曲は、途中でシンセベースが重なるあたりで、なんかPerfumeが目の前で踊り出すような錯覚を感じさせる曲だった。
ドラマ内での音楽では「まいんは足が長い」と言った、あの橋本由香利も参加している。
「よくわかる現代魔法」の森下こよみ役の野中藍----この人の声も独特だネ、だからすぐ気付けるんだけど----も脇役で出演。「よくわかる現代魔法」のOPもいいネ。
しかしアニメのOPやEDって、キャラクターが歩いていたり、走っていたりするのが結構あるネ。「よくわかる現代魔法」もそうだけど、「イタズラなkiss」とか「鉄腕バーディー」とか「スピードグラファー」とか・・・・・、だれかアニメに詳しい人が、このテーマでデータ作ってくれないかな?
オレは経験の浅いアニメファンなんで。
p.s1 監督の長井龍雪はもともと長井龍幸だったとウィキペディアに書いてあったけど、これってフォーク歌手の永井龍雲の名前からヒントをもらったのかな?
p.s.2 よし、じゃあ、次は「ハヤテのごとく!」フィーチャリング釘宮理恵を見よう。てか、オレってかなり流行遅れだよな。というわけで、本日(10/10)地元ツタヤで1本100円全13巻をまとめて借りて帰ったのだった。
p.s.3 いっとくけど、「転生」話はオレのヨタ話だからな。
p.s.4 (注1)「うーん、マズい。もう一個」というパロディについて、今の若い人はモトネタを知らないんじゃないかと思ったので、紹介しておこう。あのパロディシーンのモトネタはキューサイ青汁のテレビCMなのだった。実は「ナノダ語」をしゃべる、あの「恋姫無双」の張飛(西沢広香)もエピソードの中でそのまんまパロってます。張飛は1話目の次回予告では「マリア様がみてる」の冒頭のナレーション「スカートのプリーツはうんぬん」という箇所を引用しているし、「山があるから、なんとかかんとか」とか変な歌は歌うし、おかしなことわざは言うし、モー、ほんと大好きなキャラだワ。
p.s.5 以下は「マリア様がみてる」3期から取ってきた、例のナレーションが入る場面。
だが、この場面も実は以下の「有名な絵画」からの「引用」である。
もちろん、これはボッティチェリの「春」だよね。
- 大河の親友の櫛枝実乃梨(堀江由衣)のハイテンションぶりを見ていると、「転生した涼宮ハルヒ」という感じがする。「涼宮ハルヒの憂鬱」ではキョンがいつも彼女のそばにつき従い、「キョンの視点」から物語が語られるが、「とらドラ!」ではキョンは高須竜児に転生し、「別のオンナ」のために生き、「とらドラ!」という物語を「竜児の視点」から語る。じゃあ、大河は誰の転生?うーん、それはオレにもわからんのだった。