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思い返して見ると、LP時代に発売されていた70~80年代のアルバムを買いなおした以外、2000年代以降に買ったアルバムはほぼインディーズ盤ばかりだったのに気がついた。
ネットにもCDのアルバムチャートが繰り返し出てるけど、結局、「何枚売ったか」ってことばかり騒いでる。
それよりも有線などのリクエストチャートとか、全国ラジオ協会リクエスト集計(そんなのがあったとしてだけど)の方が「楽曲のリスナーの心への浸透度」がわかっていいと思うね。それにネットでCDのチャートを出すなら、アメリカのように詳細なジャンル別チャートを発表したほうが、幅広い売り上げ効果にむしろ貢献するんじゃないかと思うね。
「おお、ジャズっていまこんなのがウケてんのか」とか分かるよね。AKBとジャニーズが独占とか書かれても、たとえばジャズ好きのおっさんの場合「じゃ、オレも買って聴いてみようか」とか思わないでしょ。毎月定期的に日本のジャズ部門だったり、日本の歌謡曲部門、ヘビーメタル部門、フォークロック部門とか詳細に紹介してくれたほうが、リスナーの立場としても「有用な情報」になるんじゃない。せっかくネットって便利なものがあるんだから、たとえばYahooとかlivedoorなどのポータルサイトで毎月そういった詳細な部門別チャートを発表するようにすればいいんだよ。
当ブログではたびたびアマチュア・インディーズ楽曲配信サイトのNEXT MUSICの話をしてきたけど、このサイトがネット上に存在していたころ、ダウンロードしてCD-R化して聴いていた曲のことばかり最近は思い出す。
前回はTACCAさんを紹介したけど、今回はGood Face Rockets。このバンドは2005年に「CREATION」という5曲入りのミニアルバムを出しているんだけど、私がCD-R化した日付を見てみると2007年だったので、NEXT MUSICでGood Face Rocketsに気づいたのはそのさらに2年後だったことになる。このミニアルバムはいまでもamazon.co.jpで購入できるよ。
01距離と空想
02Hey
03真夜中の独り言
04桜散る雨の日
05初夏曲を作りボーカルをやってたオカジマサナエは、NEXT MUSICでは「たからものやさん」という名義で楽曲を発表していた。イチオシ曲は「桜散る雨の日」かな(「桜咲く春の日」とかいう題じゃないところが、まさに「たからものやさん的感性」だよね)。
さらに言えば、彼女は声質が独特で、どこかアニメの声優みたいな声使いをする。吉川ひなのとかやませまみとか、ああいう系列の声質。アニメで言えば「シュガシュガルーン」のヒロイン、ショコラ・メイユール(松本まりか)のような声だった(「シュガシュガルーン」については当サイトで以前採り上げたので覚えている人もいるはず)。
もしショコラ・メイユールがロックバンドを組んだら、ああゆう気質の娘なら、きっとこんな、激しいけど、でも、一方ですごく切ない曲を書いて、「こういう声」で歌うんじゃないかと思ったとき、「それはありうるな、うん」と妙に納得してしまったのだった。(シュガシュガルーンはYou Tubeでも見られると思うのでショコラの声がどんな感じか知りたかったら一度聴いてみてほしい。)たとえば「シュガシュガルーン」のエンディング・テーマに「夜の風と君の声」を使ってもいいじゃないか。「君」とはすなわちピエールだよ、みたいな空想が沸き起こる。
「CREATION」というアルバムがフルアルバム形式だったら、もっといいアルバムになったと思う。私はNEXT MUSICに彼女がアップロードしていた楽曲の中から、あと8曲追加して、「CREATION+α」という私家版CDを作成して聴いている。ほんとすごくいいよ。
Good face Rockets/Creation+α01距離と空想
02Hey
03真夜中の独り言
04桜散る雨の日
05初夏
06like a strawberry
07piece of my life my time
08snow
09わたしが、想いをめぐらせるすべての人へ
10夜の風と君の声
11例え話
12水中呼吸
13ポラロイド楽曲の強烈な独自性と良質なメロディー、コード感覚、もっともっと注目されてもよかったバンドだったね。昔ネットで検索したら、「バンド名(水中呼吸)を変えて活動します」というような趣旨の記事に行きあたったけど、それもずいぶん前のこと。今彼女は音楽活動してるんだろうか。
それでもネット上にはGood Face Rocketsを制作販売した会社のウェブサイトにアルバム発売時に作ったと思われる紹介ページが今も残っているので、興味のある人は訪れてみてください。
21世紀に入り、日本人の多くが「流行歌」に関心を持たなくなった。メジャーが斜陽産業化しているのにインディーズだけが調子がよいなんてないわけです。かつてはネット上にたくさんあったアマチュア・インディーズ音楽配信サイトはほぼ消滅。かろうじて営業を続けているMUZIEにGood Face Rocketsのページがありました。
p.s.
なんと「水中呼吸」名義の「桜散る雨の日」ライブ映像バージョン(全6曲)がYouTubeにあがってた。20012年の9月にアップロードされているってことは、彼女はまだ活動中ってことなんだろうか? 個人的な意見としては「GOOD FACE ROCKETS」というバンド名は捨てるべきじゃなかったと思うよ。PR -
昔「ツイン・ピークス」出演で話題になったマイケル・J・アンダーソンについてちらっと書いたことがある(見たい人は、このページの右側の一覧にある検索窓に言葉を入れると見つかるよ)。その当時ネット検索をしたのだが、過去の記事ではその他の検索結果については記さなかった。
実をいうとマイケル・J・アンダーソンが出演した別のアメリカドラマの記事を見つけて、個人的に興味を持ったのだった。それは「CARNIVALE」という日本未公開のテレビドラマの記事で、その記事を見て無性に見たくなった私は、結局輸入版を買ってシーズン1&2を見てしまったのだった。
通常北米で発売されているDVDには英語字幕がついているものはあまり多くないのだが、このドラマは1930年代(スタインベックの「怒りの葡萄」の時代)のアメリカの下層社会(巡業見世物小屋一座)で生きる人々(カーニーと呼ばれている)を描いており、彼らの使う言葉が独特なせいなのか、うれしいことに英語字幕付きのDVDセットだった。
字幕なしでもなんとかなった「機甲戦虫記LEXX」に比べ、聖書に出てくる言葉の知識が必要なこのドラマは、字幕なしでは私にはついていけなかった。何度も映像を止めては字幕を読む。知らない単語は調べるという繰り返しで、なんとか最後まで見終わることができた。
このドラマの主演が、つい最近も奇行でネット上でも話題になっていたニック・スタール。なかなかいい仕事ぶりだったので、日本の公開映画での彼(T3)しか知らない人には、こういう演技もあるよ、ということで彼を擁護しておきたい。
内容は善と悪の戦いと単純化したいところだがそうでもない。ニック・スタール演じるベン・ホーキンスは生き物を癒す特殊能力の持ち主なのだが、それは、その能力を発揮するためには「等価交換の法則」のようなもの----鋼の錬金術師を連想したかな?----が背後に働くという、場合によってはひどく苦い結果をもたらす特殊能力の持ち主なのだった。
年明けいつものようにhuluで見ることのできる北米ドラマを検索していたら、なんと日本版はないはずの「カーニバル」がリストにあるじゃないか。とんでもなくびっくりした。あらためて日本版のDVDが発売されたのだろうかとネット検索してみたが、やはり出ていないようだ。
ということは
「huluでないと日本語字幕版の『カーニバル』は見ることができない」
のだった。すごい。日本のレンタル商売を飛び越えて、こういうことが実現できるようになったんだね。調子に乗ってもしやと思い、「機甲戦虫記LEXX」も検索してみたが、こちらはリストになかった。
ニック・スタールのファンが日本にどれだけいるのかわからないけれど、もしアナタが彼のファンなら、ぜひこの北米ドラマは見ておくことをお勧めする。
なお表題の「LET'S SHAKE SOME DUST!」はこのドラマで覚えたお気に入りの表現で、仲間に出発を促すサムソン(マイケル・J・アンダーソン)の決め台詞である。
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昔NEXT MUSICというアマチュア、インディーズ系の音楽集約サイトがあった。ほんとに名曲の宝庫だったけど、残念なことに突然ネットから消えた。
その当時ダウンロードしたアマチュアの楽曲はもちろん保存しているけど、年末から最近にかけて無性に聞き返したくなった曲がTaccaさんの「けやき通り」と「Love Time Way」と「Dear My Friend」だった。
この人の曲の持つ雰囲気は独特で、私は70年代半ばからのポップス・ロックファンだけれども、この人のかもし出す雰囲気と似たような感じのアーティストを思いつかない(しいて挙げろと言われれば「ルビーの指輪」の寺尾聰か、でもやっぱ違う)、とにかくユニークで、そしてすばらしいメロディーメイカーなのだった。
以下は私が2006年の6月に作成したTacca楽曲集(4枚組み全60曲)
今でもtaccaさんの楽曲がネット上にあるだろうかと調べたら、いくつか見つけることができた。
「けやき通り」
コーラスのハマリ具合が絶妙で、これはコラボ作品らしいけれど、リピートモードで聴きたくなる名曲ですよ。
「雑音がなく音質はいいけど、つまらない曲」ではなく、「録音方法(あるいは録音結果)は完璧ではないけど、心を打つ曲」がよい曲ではないだろうか。彼の場合、基本、打ち込みサウンドだが、もしアナタが真の音楽マニアならTaccaさんの「潜在力のすごさ(独特のセンス)」に感嘆せずにはいられないハズ。(たとえば、星勝でアレンジ、スタジオミュージシャンでオケ作ったらさらにどんな具合に聴こえただろうかとか空想するわけですよ。)
「Dear My Friend」
私個人としては「Dear My Friend」をカバーしてみたいので、休み中に一念発起して、いっちょやったろーかな。
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先月のことだけど、yahooのプレミアム会員だとGYAOでフリンジのシーズン1がまるまる見られることを知り、一気に見てしまった。最近はずっと映画も見ず(といってもレンタルね)、LOSTを最後にレンタルで北米ドラマを見ることもしばらくなかったので、ひさびさのはまり具合だった。
huluというのが月額980円で北米ドラマ見放題って話だったので、つい仮契約(2週間タダで見放題)しちゃったんだけど、なんだよ、フリンジはシーズン1までしか見られないじゃないか。ということでがっかりして、いつものようにゲオでシーズン2以降は借りて見ている。かわりに「ユリーカ」をずっとhuluで見ている。
まあフリンジのシーズン2以降が見られないにしても、huluではほかにもいろいろ見てみたかったものがたくさんあるので、980円で見放題ならアリか、ということで、このまま仮契約を本契約に以降させるつもりだ。
フリンジもまたエピソードをミュージカル仕立てにしたり、アニメ仕立てにしたりと、ぶっとんだことをしている。以前「機甲戦虫記レックス」にはミュージカル仕立てになっているものがあることは報告したけど、北米の制作者たちは「ドラマで遊ぶ」のが好きだね。「キングダム・ホスピタル」でもミュージカル場面があったよね。
主役のオリビア・ダナム(アナ・トーブ、エストニア系オーストラリア人だって。vで終わる苗字だったのでロシア・東欧系だろうと思っていたよ)が陰影のある役柄でいいよね。
シーズン2のミュージカル場面ではウォルターの助手をしているアストリッド捜査官の歌のうまさにびっくりした。さすが黒人系だよね。
だけど一番びっくりしたのは、シーズン3の「絶滅」という昆虫に関するエピソードで、向こうの世界のもうひとりのオリビアが使ったグラスだった。
「あ、これ、いつもオレがコーラを飲むときにつかってる100円ショップのグラスじゃん、わーい、いっしょだ、いっしょだ」
向こうの美術スタッフはいったいどこから、このグラスを仕入れてきたのだろうか。とにかく無性にうれしかったので、
皆さんに証拠写真を見てもらうことにした。
同じデザインだよね。
フリンジが始まったとき、「Xファイル」の二番煎じじゃん、と感じた視聴者がたくさんいたんじゃないかと思うけど、このドラマ、エピソードが進むにつれ、独自性を増していったように思う。シーズン2の冒頭ではXファイル部門がフリンジ部門と並存しているという設定になってて、この設定はシーズン1で聞かれた「Xファイル」との類縁性批判をあえてしゃれにしたってことだろう。
アナ・トーブの独特の身体表現が妙に気になる。たとえば、「くちびるをちょっとゆがめて頭をかるく上下にゆらす癖を持つ女」としての演技(これはドラマ中でいつもやってる)、それからあちら側のオリビアでは「手足を大きく前に振り出して、踊るように蹴るようにして歩く癖を持つ女」を演じている。両手を腰にあててすくっと立っている姿はまさに「いて座の女のポーズ」(実際の設定では、いて座生まれなのかどうか知らないが)。「演技」を見ていて「その振る舞いから、なんとも形容しがたい不思議な気分」が呼び起こされる経験をしたのは初めてじゃないかと思う。でもその「何か」ってのがいまだにわからずもやもやした気分のままなんだけどね。 -
以前HPのデスクトップPCをヤフオクで落札したことがあった。d530SFFという製品だ。「1円即決、送料3000円」などというけしからん売り方----送料は多くても1500円くらいのはずだろ実際は----だったけれど、それ以外にそのくらいの値段で買える商品がほかに出ていなかったし、「直前まで動いていた」などという宣伝文句を信用して購入したのだが、実際に届いた製品は、何度もエラーでインストールがストップするし(ブルースクリーンでまくり)、最後までなんとかインストールできたあとでも、画面が写真のごとくに「崩壊状態」になって動かなくなる。
「ジャンク扱いで」という宣伝文が一番正しい情報だった。たとい起動できたとしても、いつ写真のような状態になるか分からない、まったく使い物にならないPCだった。
「あー、買い物失敗したなー」とがっくりくるしかない(まあ、ヤフオクの買い物ではほかにもたくさん失敗してますがね。ある種、賭け事みたいなところがありますよ、中古品の購入ってやつは。)
だが、あるとき、たまたま何かのタイミングで、PCのマザーボードのコンデンサーが膨らんだ状態だったら、交換すべし、というような内容を載せた記事に行き当たった。(マザーボード上の膨張した電解コンデンサを交換する )
実は以前、画面が崩壊する原因が分からないまま、マザーボード上をつらつら眺めたことがあった。そのとき初めてコンデンサーの中に、あきらかにアタマの部分が盛り上がっているコンデンサーが3個あることに気がつき、「あ、このアタマの盛り上がりを押してへこましたらいいんじゃね」とかまるで根拠ないことを思って、実際にへこまし、再度インストールを試みたが、結果は以前と変わらなかった。(写真では赤い四角線で囲んでいる3つのコンデンサー)。
そういう馬鹿げた振る舞いをしたあと、しばらくたって見つけた記事だったので、「あ、これだ、これだ、確かに、コンデンサーが膨らんでたよな」と思い、メーカー違いだがヤフオクで同じ型のコンデンサーを3個注文して(60円×2と90円×1)これと交換してみることにした。
だが、実際にコンデンサーが届いて作業を始めると、もとのコンデンサーを取り外すのが大変だった。なにより問題なのはハンダ付けをしなければならないことだった。
昔エレキギターのボリュームが壊れたので(フェンダー・ジャパン製のストラトキャスターね)、楽器店で部品を取り寄せてもらい、ハンダゴテセットも購入して自分で修理したことが一度だけあったが、それはもう遠い遠い昔の話。でもそのときに買ったハンダゴテセットは今でももっていたので、それを使うことにした。
だが今回の交換作業の場合、前回のハンダ付け作業に比べ、作業領域が異常に小さくてどこか別の箇所を焼いたりしないかとビクビクものだった。だがなんとかクリア。とはいえ、その仕上がりのぶざまなことといったら(写真なくてすみません、てか見せたくない)。
「さあ、これでまともに動くようになるんだろーか」と賭け事やってるような気分で思いつつ、再度インストール作業から始めたら、なんと今度は最初からまったくなんのストレスもなしに見事にセットアップが完了した。わ、こんだけで「復活」とか、スゲーと感激した。
というわけで、「騙されて3000円ドブに捨てちまったよ、オイ」とそのことを思い出しては悔しがっていた日々が、新たにほんの少し新品のコンデンサーの代金を支払うだけで雲散霧消した。
みなさんの中にも、私と同じような現象に悩まされている人がいるなら、それはもしかして「コンデンサーのイタズラ」かもしれなので、コンデンサーの膨張が見つかったら、交換してみるといいと思う。コンデンサーの部品自体はほんとに安いので、あとは「アナタの器用さ」(意外と大事なポイント)でこのコンデンサー障害を乗り越えられれば、死んだようにみえた機械が復活する可能性がありますよ。
健闘を祈ります。