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秋川雅史の「千の風になって」ミリオン報道
死んでも風になってあなたを見守っています-秋川雅史さんがドラマチックに歌う「千の風になって」が、今年初の100万枚のミリオンセラー目前だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070813-00000903-san-ent

とネットのニュースが流れた。この報道における「注目語句」はここです。

今年初の100万枚

「今年初」なんですよ。昔はこんなんじゃなかったわけです。一昔前にはアルバムCDが国内で1タイトルあたり500万枚も売れるなど、ある意味「異常な状況」も起きていた音楽業界ですが、さて、昨今の売り上げ状況はどうでしょうか。昔、レコード時代に「レコードは5万枚売れればヒットだ」というような話を聞いたことがありますが、今業界は「ヒットの基準」について、どのような基準で動いているんでしょうか。

このテーマについては、今までも何度か書いてきましたが、やはり音楽業界はメジャーそのものが落日の日々なのであります。アーティストの側は「ついにメジャーデビューを果たした」などと言って喜びますが、そんな「言い回し」に価値があったのは、音楽業界全盛時代の頃の話であって、昨今では、「そもそもメジャーそのものに客が寄りつかなくなっている」ってことの方がもっと大きな問題なんです。

以下の図表を見てください(写真をクリックすれば拡大図で見ることができます)。日本においてミリオンを出したアルバムとシングルの本数を16年間分表しています。(日本レコード協会のウェブサイトより)
http://www.riaj.or.jp/data/others/million_q.html

ここ数年、アルバムとシングルを含め、「当たり本数」が少ない状況が続き、恐ろしいことになっているのがよくわかります。特にシングルの落ち込みは特筆すべきひどい落ち込みようです。だからこそ秋川雅史の出したシングルがミリオンになったのが、「ニュースになった」わけでしょう。

ラジオ番組のフォーマットも含め、いまのような未成年に迎合しすぎた音楽の「売り方」を----つまり狭い購買層にのみ売り込みターゲットを絞った「アーティストの作り出し方」を----やっていてはダメなんだってことなんでしょう。

「千の風にのって」のミリオン達成は「大勢の大人たち」も購入に手を出した結果でもありましょう。現在音楽コンテンツの購買層の主力たる未成年層はますます減り、そもそも音楽に金を出す層が失われているという状況がありますからねえ。少子化問題は音楽産業にも影響を及ぼしているってことでしょうねえ。

以下の図表も参考にしてください。

12cm CDアルバムの「生産数量」と「生産金額」
http://www.riaj.or.jp/data/album/index.html

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