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BOUNDHEAD

オレは「ウルトラQ ダークファンタジー」が大好きだ
「ウルトラQ」という名作は、しばしば見直したくなる。実際私はふと思いたったとき、それを見直しているのだが、同じように見直したくなるドラマが、2004年に制作された「ウルトラQ dark fantasy」だった。全26話のうち、特にお気に入りのエピソードは第15話の「光る舟」と第17話の「小町」だ。

「光る舟」は、あの寺島進が、実は「コメディと相性がいい」ということを発見したエピソードだった。私はそれまで彼のことは北野武監督の映画で見たものしか知らなかったので、「いい発見をしたなあ」とかなりうれしかったのを覚えている。

このエピソードの冒頭、子どものなぞなぞ遊びの答に悩む遠藤久美子の問いかけが視聴者になされる。視聴者はときどき挿入されるそのナゾナゾの答への関心を心の片隅に保ちつつ、このエピソードの独自の問題の解決をエピソード終了まで追っていくことになる。で、「ところで、あのナゾナゾの答は何だったの?」と当然出てくるであろう視聴者の心残り(未解決感)を、最後の最後で「言葉」としてではなく、「映像」として視聴者の前に示して解決させて終わる、という粋な演出を原田昌樹監督がしてくれる。 言葉を期待している視聴者は「答が示されていることに気がつかない」ということもありうる面白い演出方法だった。

光る舟
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「小町」は「僕の彼女はサイボーグ」系の話だ。「僕の彼女はサイボーグ」では主人公の男は最終的には「人間の女」と結ばれる。だが「小町」の主人公の堺雅人は、本当にアンドロイドの小町と結婚してしまう。まさに「イヴの時間」というドリ系話の先駆的作品なのだった。

ヒロイン役は、長澤奈央。私は彼女のことはそれまで知らないと思っていた。実際顔はこのドラマで初めて知ったのだが、あとでネットでチェックしてみると、あの「ダイバージェンス・イヴ」のぶっとんだ----エピソードのシリアスさとはウラハラのという意味で----EDテーマを歌っている人だということが分かって「ああ、そーだったのかあ」と感慨深かった。

小町
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小町は不動産屋に勤める主人公の堺雅人が通うラーメン屋で働く娘であった。ラーメン1杯350円というのを見て、「いまどきないよなあ」と思ったのを覚えている。

今回は特に2作品だけを強調したが、もちろんほかの作品も皆捨てがたい魅力を持っているエピソードばかりだ。このシリーズを未見の人には、ぜひお薦めしたいシリーズである。もちろん旧作を先にクリアしておくと、この新シリーズの引用もとが分かって、より楽しめることは言うまでもない。

p.s.1 「小町」でラーメン屋の店主役をしていた奥村公延は、旧作のウルトラQの第10話にも列車の運転士役として出演しているネ。

p.s.2 ウルトラマンの科学特捜隊は、石井伊吉(=毒蝮三太夫)を除いて、ウルトラQの出演経験者たちから選抜されたんだネ。

p.s.3 ドリ系と言えば、「RD 潜脳調査室」の蒼井ソウタ----蒼井ミナモのアニキ----も忘れちゃいけない。
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