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ダイソーの『野球ゲーム』に出てくる草野球場を求めて その3

『草野球』に登場してくる6つのチーム名と選手の名前を、制作者たち(STUDIO Sequence)がどういう基準で選んだのかは,もちろん私には分かりませんが、しかしフライング・ウインズ(FLYING WINDS)の選手たちの名前は、チーム名を見ればすぐに連想されるように、航空機から採用されていることはあきらかです。

アスカ
ヴィクセン
3ファルコン
シンデン
5ファントム
6メッサー
7ゼロ
8ラプター
9アパッチ

以上の9名です。もしあなたが航空機マニアであったなら、1から9まで、すべての航空機イメージを即座に自分の記憶の中から呼び出すことが可能でしょうが、残念なことに私は航空機に関心が強い人間ではなかったので(あなたはいくつ連想することができたでしょうか?)、実在性の確認のために、1アスカ、2ヴィクセン、4シンデンの三つについては、あたらめてネットで検索することにしました。すると予想通り、それらはみなこの世に実在する航空機の名前でした。

ほかのチーム名と選手名にも何らかのオマージュなり、引用なりが存在するのかもしれませんが、今の私にはその答にたどり着ける力はありません。

とはいえ、『草野球物語』においては、二子山や幸福ケ丘以外の選手たちは、ニックネーム、あるいは偽名で登場していると思われます。

ERION’s Tracker's Club’s Team(エリオンズ・トラッカーズ・クラブズ・チーム)とは、何でしょうか? 

カタカナ発音で聞くと、運送会社「エリオン」のトラック運転手たちの集まりではないのかと連想しそうになりますが、表記が「Trucker」ではなく「Tracker」なんですよ。とすると、いきなり不穏な感じになりますよねえ。「Tracker」には追跡者のほかに警察犬という意味もあるようですから、警察犬養成所の人たちのチームと考えられます。このチームには女性が4人もいますから、私が「その1」で空想した不穏な忍者系あるいはアサシン系組織ではなく、あるいはこっちのほうが「本来」なのかもしれませんね。警察犬関係者たちが山田姉さんたちと交流を持っていた、という世界線で、妄想シナリオを書き直すこともできそうです。







↑は私が作ったGIF系MAD。セリフが読みにくい場合は画像をクリックしてみてください。実際のゲームには実況担当として二人が一緒に出てくるシーンはありません。本来のゲーム内では、各イニング終了後に交代で登場します。セリフは吐きません。ただ黙ってこちらを見つめてくれるだけです。機能制限版のダイソー版『草野球』では、背後のスコアボードが河川敷草野球場の写真の中に現れるだけで、登場しません。

私の妄想の中では、女性の方はピッチャーの山田姉さんの、さらに上の姉を想定しております。

初代版のジャケット絵には学生服なのか事務員の服なのか判然としない衣装を着た山田姉さんの背後に写ってます。そういう「レイアウトの位置関係」から姉妹だと判定しました。とはいえ、アニメ世界ならピアスして女子高校生やってても全然OKなので、アニメ設定的には山田(姉)投手は、高校生の方がいいかもしれないですね。


男性の方は素性とキャラ設定がまだ自分の中で完了しておりません。彼らは実況解説時、演出として、プロ野球でおなじみの「鳴り物付きの大応援団の音声」を特殊効果として流しながら(だって実際の草野球ゲーム内には大応援団なんていないでしょ、ハハ)、数台のドローンを使って、試合を撮影し、試合経過をチーム関係者のPCやらスマホに流してるんです。だから、われわれがゲーム中に見ている球場の視点は、そのドローンから見たたものであるということですね。

「その1」で、6つのチーム名と選手名、背番号、守備、左右どちらの打席に立つか(LRという文字は私たちから見てどちら側に見えるかを示していて、Rならば実際には左打席に入る選手であることを意味しています)、打力、走力を数値化した表を掲げました。これはゲーム内で個別に出てくるもの(黒背景に白字で出てくる)を私が一枚に編集し直したものです。この表の中で無意味だったものが背番号です。この背番号情報は、私が「ある妄想」において矛盾点の合理化のための根拠になってくれましたが(後述します)、ゲーム内においては、どんな場所においても生かされていません。背番号を見せる選手のシーンは一切出てこないのでした。

それと私が欲しかったのは選手たちの性別情報でしたが、これは表の中には明確に示されていません。ですが先ほどエリオンズ・トラッカーズ・クラブズ・チームに女性が4人いると明言できたのはなぜでしょう?

もし私が初代の『草野球』を手に入れていなかったら、私はずっとエリオンズのシドニーは女性なのか男性なのか迷っていたでしょう。キャサリン、エレン、エリー、ヨーコは名前から判断できますが、シドニーは男女ともに、いそうな名前ですから。(『進撃の巨人』のエレンは男だったよな、とあとで自分に突っ込みをいれました。)

それで悩んでいたら、この連休中にようやく初代版を使って、すべてのチームで自陣をそれぞれ先攻バージョンと後攻バージョンに分けて、合計60試合やりました。(参考までに追記させていただきますと、試合に2時間くらいはザラに費やされる本当の野球の試合と違って、『草野球』シリーズは、だいたい20分ちょっと(アニメ1本見終わるくらいの長さ)で終了するゲームです。延長試合になると30分かかることもありますが、『草野球』ルールでは延長試合は13回で引き分けゲーム終了になります。)

南二子山町内会チームの山田投手はチームデータ一覧に(姉)と書かれていたし、また二頭身キャラの姿も他のチームの投手たちとは異なったデフォルメが施されているので、明確に女性と判断できます。

そうではあるのですが、初代版をやっている最中に、ダイソー版とEX版をやったときには気づかなかったユニフォームにおける微妙な差異に気が付いたのです。



左がEX版で、右が初代版です。背後のフェンスの差異にはすぐに気が付いたのですが、最初ユニフォームにまで気が回りませんでした。

画像をクリックして見ていただくと、分かりやすくなると思いますが、EX版のユニフォームはソックスを見せずに足元まですっぽり覆っています。しかし右の初代版の山田姉さんの足元を見るとソックス(それとも生足?)が見えています。これは女子ソフト選手が着用するユニフォームを模したものだったのかもしれません。初代版においても、彼女以外の他の二子山の選手が打席に立つときは、左のユニフォームと同じで足元まですっぽり隠すユニフォームを着ているのです。

それでもしやと思って、エリオンズの試合をやってみると、キャサリンとエレンとエリーとヨーコの4人もソックスを見せるタイプのユニフォーム姿で登場しており、他の選手はそうではありませんでした。


それでシドニーは男性であると確信できたのです。とはいえ、EX版以降、彼ら制作者たちが、「微妙なユニフォームの違い」で性別を暗示するのをやめて、登場する選手全員を「同じスタイル」で再統一した理由はなんでしょう。



私はEX版で妖艶に描かれた女性が、ほんとは山田姉さんではなく、実際にはフォーチューン・ナンバーズかフライング・ウインズの中にいた女性選手であったらいいのにと思っています。しかし初代版の二つの該当チームのユニフォーム姿のなかには、女性を暗示するユニフォームを着た選手は出てこないのです。

「それならいっそEX版で選手全員を同じスタイルで再統一して矛盾を払拭しよう」と考えたのかどうかは分かりません。むしろ明確にどちらかのFの頭文字から始まるチームのなかにソックスを見せて打席に入る選手をひとり紛れ込ませてくれていたら、それが助けになって、私の妄想もすんなりと先へ進むことができたんですが。

とはいえ、私個人の見立てとしては、あの妖艶女子は、フォーチューン・ナンバーズに所属する女子選手だと考えたいのです。

初代版のイラストには、IIDUKA(飯塚)と読める背番号30の右利きの選手が描かれています。しかし二子山の選手一覧表には背番号30の飯塚なる人物は出てきません。

ところがEX版のイラストには飯塚と読める背番号7の左利き選手が描かれています。フォーチューン・ナンバーズの選手一覧表のなかに背番号7の選手はいるでしょうか……。なんといるじゃないですか。

それで私はもと二子山チームの30番だった飯塚クンは、なんらかの事件を機に、もとの組織を離れて、フォーチューン・ナンバーズの属している組織体の一員(ロボット搭乗員)になって、野球においては、妖艶姉さんのチームメイトになった、と解釈しました。利き腕がスイッチしていることに関しては別の説明を捏造しなければなりませんが。


ということで、「妄想も大概にしろ」と突っ込まれ、あきれられそうですが、このゲームの制作者たちの裏設定(本来の意図)がどのようなものであれ、自分の物語を妄想して楽しむのは愉快なことですよ。


次回に続く。

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