「ハヤテのごとく!」と「ハヤテのごとく!!」、とても面白かった。でもこのアニメ作品はシーズン1とシーズン2の制作会社が異なっているという奇妙な成立の仕方をしている。具体的に言うと、シーズン1はシナジーSP、シーズン2はJ.C.STAFFが制作している。
シーズン1の方が絵も色彩もギャグ(パロディセンス)もシャープで、というかハイテンションで、シーズン2の方はだいぶ穏やかなものになっている。だが原作漫画で描かれているハヤテの髪のあほ毛はシーズン2ではちゃんと原作通りに描かれている。前作からの整合性としては、あほ毛の問題もそうだが、とくにレンタルビデオ店の店構えの様子----これは線描画ではなく背景画になるのだが----まったく変わっていたのが非常に気になった。ただしシーズン2の方が原作に忠実に作ってあるという話だ。
はじけてるシーズン1の方がお茶の間時間帯用に作られ、あまりはじけていない----言い換えれば、危なそうな表現が少ない----シーズン2の方が深夜帯用だってのも、「それって逆じゃね?」という感じがぬぐえない。
ウィキペディアを見ても、「なぜ制作会社が変わったのか?」という疑問には明確に答えていないので、オレとしてはそのあたりの「真の事情」ってやつを知りたいところだ。
シーズン1のドタバダ感覚は初期の銀魂に近しいものを感じた(それに声優陣もだいぶかぶってるしね)。特にナレーション担当の若本規夫のはっちゃけぶりがよかった。だがシーズン2では、この若本規夫のはっちゃけぶりがなぜか塩たれる。(若本規夫は、制作会社のJ.C.STAFF側から「指導」を受けたのだろうか? 気の毒に。なんか初回編とか全然気が入っていない普通の台本の読み方だったよな。「そう言うなら、しょーがねえ、抑揚つけずに読むわ、これでいい?」みたいな投げやりな感じ?)。
シーズン2では三千院ナギつまり釘宮理恵の出番が減ってしまい、特に最初数回のエピソードでは、「この扱い方はちょっとちがうんじゃね?」と非常に不満を感じた。
もしシーズン2のセンスで作られたシーズン1を見たら、それはそれでオレは十分受け入れたと思うのだが----つまり両作ともに、あの有名なツンデレ作品(注1)を送り出したJ.C.STAFFが「整合性」を維持して提示していたものだったら、今でも微妙に感じている不満感を鑑賞時に味わわずに済んだと思う。
OPに関してはやはりシーズン1が強烈に名曲だな。
KOTOKOによるハヤテのごとく!OPのPVバージョン
「ハヤテのごとく!」はテレビ放送時、危ない表現にはピー音をかぶせていたが、DVDではそれをはずして本当はなんと言っているのか分かるようなモードが設定してある。だから「ハヤテのごとく!」を見るなら絶対にDVDで鑑賞することをお勧めする。
以上、オレが釘宮理恵ボイスによる「チビでペチャパイで高飛車なヒロイン」が登場するアニメを見たのは「とらドラ!」を含め現在のところ、4作品だ。(銀魂の神楽は毒舌家だけど、ツンデレキャラではないネ。ちなみに「こういう女をツンデレって言うんでしょ。アララギ君」というような趣旨のことを言っていた「化物語」のツンデレヒロインはすでにツンデレキャラのメタ化、相対化に入ってるよな。)
ということで、現在「灼眼のシャナ」シリーズ鑑賞続行中。
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