今gyaoで「あんみつ姫」をやってるけど、つい最近まで、こんな楽しいパロディ・コメディ・アニメ----略して「パロコメ・アニメ」が80年代に放送されていたなんて、知らなかった。
最近のアニメでもパロディ・シーンでは、モトネタをを暗示させるバックミュージックをわざわざ作曲して流しているけど、「あんみつ姫」でもすでにそれをやっていたネ。
時代劇(幕末)なのに、近代的道具もちらほら登場するし、テレビなんかもあって、そのデザインが、あの銀魂の銀さんの事務所にあるのと同系統のデザインなのに気がついて、にんまりしてしまった。
あんみつ姫のためにからくり人形を作った源内じいさんがいるように、銀魂にもからくりを得意とする源外じいさんがいるじゃないか。どちらも「江戸時代+近代技術で出来た世界」・・・・・つまりあんみつ姫の世界と銀魂の世界は似ているってことだ。案外銀魂の作者の空知さんは、このアニメ版のあんみつ姫に影響を受けているのかもしれないな----もしそうだったら、うれしいじゃないですか----、と思うオレだった。
あんみつ姫ED
それにあんみつ姫ったら、とってもキュート。EDのこのダンスシーンがオレのお気に入り。
ウィキペディアを参照したら、このアニメは86年モノなんだね。
第7話では、「~アル」を連発するラーメン屋の偽カンフー親子が出てくるけど、「~アル」という、「中国人がしゃべる日本語語法」を最初に日本のエンターテインメント世界に導入したのは、いったい誰なんだろうか? おそらく戦前にはすでに日本人の間で「こういうしゃべり方をする人物は中国人である」という共通認識ができていたんじゃないかと思われる。
現代の「パロコメ・アニメ」たる銀魂の神楽の「~アル」という言い回しは、実は古くからある日本人の中国人表現方法(ステロタイプ)を踏まえたものなんだということが、わからなくなっている若い銀魂ファンたちもいるみたいだから、「神楽のしゃべくり方は空知さんの発明じゃないんだよ」ということは若い人にも知っておいてほしいことだよな。(そういえば、オレが子供のころ、布で作ったヘビを道具にして客を笑わせる偽中国人の芸人さんがいたよな。)
11月で49歳になったオレだけど、実はアニメは高校生の時期に見なくなった。大学時代は4年生のとき、やっとテレビを買ったくらいなので、実は80年代のアニメはほとんど見たことがない。だから宇宙戦艦ヤマトはテレビ放映時に全話しっかり見たが(中2のとき)、初代ガンダム----オレが19歳か20歳くらいのころか----もエヴァンゲリオンもオレには空白時代なのだった。
オレがアニメを見るようになったのは、一般メディアがアニメを持ち上げるようになった時期(90年代)と一致する。オレの場合、押井守監督の「攻殻機動隊」がレンタル店に並ぶようになってからしばらく経ったあたりからだと思う。なので90年代後半に入ってからアニメも----と言ってもおもに劇場版アニメだが----レンタル店で借りて見るようになった。オレの場合、宮崎駿監督から入っていったんじゃなかったんだよね。でもテレビ放送のアニメはいまでもそうだけど高校生以来ずっと基本的には見ていない。(ってか見れないよ、仕事とかあるし。電波ちゃんと映らないし。でも、まいんはワンセグで時々)。もっぱらネット視聴とレンタルDVDね。
あんみつ姫の実写ものもまったく見たことがない。ウィキペディアにはたくさんの「歴史的作品」があげてあったけど、そのどれひとつとしてみたことがなかったんだから、今となっては実に惜しいことだよな。
ということで、アニメ「あんみつ姫」、まだ見たことがないなら、銀魂ファンのあなたにもおすすめっすよ。
p.s.1 柿の種介(千葉繁)の口癖「屁が出そ~」ってなんてストレートなセリフだ(でも毎回笑っちゃう)。ってなわけで、柿の種介----いやあほんと大発見のお宝キャラだぞ、彼は----の様々なセリフまわしを味わうのもオレの「あんみつ姫鑑賞」の楽しみのひとつになっちゃった。
p.s.2 第23話では、あんみつ姫がふたたびチャイナ服に身をつつみ、なんとおんみずから「アル語」をしゃべるぞ。神楽ファンはチェックしとくべし。
p.s.3 「おんみつ☆姫」っていうアニメがアニクリ15で放送されていたなんて知らなかったぜ。まさに「おんみつ☆姫」は「あんみつ姫」と「銀魂」の間に入って、その両方のエッセンスを両側から吸い込んだ作品って感じだね(ほかの作品の要素=引用も感じるが、これはいまひとつ確信がもてないのだった)。
p.s.4 柿の種介の「オレが昔~だったころゼリフ」はもちろん 松鶴家千とせの「引用」なのだった。松鶴家千とせのこのナンセンスな言葉遊びは当時の日本で大受けしたのだった。ナンセンスな言葉の組み合わせの行間からにじみ出てくるおかしみを理解できる日本人の言語感覚(というか詩的感覚。俳句にもある感覚)。「ナイスの森」のような映画が日本で撮られたのは、日本語がその言語の使い手たちにもたらす、そのような微妙な感覚作用のためでもあろうか?
p.s.5 OPのシーンで大好きなのが、あんみつ姫が少し姿勢を下げ、それからからだをくねらせながら、姿勢を伸ばしていく以下のシーン。
p.s.6 EDの最後の方であんみつ姫が眠り込むシーンを見ると、「ハヤテのごとく!&!!」のEDで三千院ナギが眠り込むシーンを思い出す。
p.s.7 gyaoでは第29話は権利関係で公開されなかった。具体的な理由が知りたいよね。調べたら有料配信動画サイトでは、あんみつ姫はまだコンテツ化さえされていなかった。レンタルDVD化もされていないみたい。だからこの名作がレンタルDVD化されて、ネットレンタル店でも地方のレンタル店でも簡単に借りられる日が早く来ることを望む。
p.s.8 2010/01/16(土)の更新でgyaoにおける「あんみつ姫」配信は51話目の最終回を迎えたが、50話目の「どうせ次回で最終回だからこの際いてまえ的演出」が出色の出来だった。実在の商品名を連呼しながら行われるお線香戦争とか、やっぱアニメの「あんみつ姫」は銀魂に通じるテイストを持ってるな。甘辛藩の財政赤字を競艇ギャンブルで解決するなどという落ちも、とても小さな子供むけアニメだったとは思えない展開ぶり。でもこれって小学校の低学年とか幼稚園児とか小さな子供たち向けの雑誌に載ってた漫画のアニメ版でしょう。なのにこの、ハチャメチャな展開ぶり。スバラシスギル。それに最終話の51話における「キャラたちのその後」の「落ちぶれぶり」も「この手のエンディングの定石をぶちこわして」おり、皮肉テイストたっぷりのケリのつけかただった。やっぱアニメ「あんみつ姫」って隠れた大名作だよ、ホント。
最近のアニメでもパロディ・シーンでは、モトネタをを暗示させるバックミュージックをわざわざ作曲して流しているけど、「あんみつ姫」でもすでにそれをやっていたネ。
時代劇(幕末)なのに、近代的道具もちらほら登場するし、テレビなんかもあって、そのデザインが、あの銀魂の銀さんの事務所にあるのと同系統のデザインなのに気がついて、にんまりしてしまった。
あんみつ姫のためにからくり人形を作った源内じいさんがいるように、銀魂にもからくりを得意とする源外じいさんがいるじゃないか。どちらも「江戸時代+近代技術で出来た世界」・・・・・つまりあんみつ姫の世界と銀魂の世界は似ているってことだ。案外銀魂の作者の空知さんは、このアニメ版のあんみつ姫に影響を受けているのかもしれないな----もしそうだったら、うれしいじゃないですか----、と思うオレだった。
あんみつ姫ED
それにあんみつ姫ったら、とってもキュート。EDのこのダンスシーンがオレのお気に入り。
ウィキペディアを参照したら、このアニメは86年モノなんだね。
第7話では、「~アル」を連発するラーメン屋の偽カンフー親子が出てくるけど、「~アル」という、「中国人がしゃべる日本語語法」を最初に日本のエンターテインメント世界に導入したのは、いったい誰なんだろうか? おそらく戦前にはすでに日本人の間で「こういうしゃべり方をする人物は中国人である」という共通認識ができていたんじゃないかと思われる。
現代の「パロコメ・アニメ」たる銀魂の神楽の「~アル」という言い回しは、実は古くからある日本人の中国人表現方法(ステロタイプ)を踏まえたものなんだということが、わからなくなっている若い銀魂ファンたちもいるみたいだから、「神楽のしゃべくり方は空知さんの発明じゃないんだよ」ということは若い人にも知っておいてほしいことだよな。(そういえば、オレが子供のころ、布で作ったヘビを道具にして客を笑わせる偽中国人の芸人さんがいたよな。)
11月で49歳になったオレだけど、実はアニメは高校生の時期に見なくなった。大学時代は4年生のとき、やっとテレビを買ったくらいなので、実は80年代のアニメはほとんど見たことがない。だから宇宙戦艦ヤマトはテレビ放映時に全話しっかり見たが(中2のとき)、初代ガンダム----オレが19歳か20歳くらいのころか----もエヴァンゲリオンもオレには空白時代なのだった。
オレがアニメを見るようになったのは、一般メディアがアニメを持ち上げるようになった時期(90年代)と一致する。オレの場合、押井守監督の「攻殻機動隊」がレンタル店に並ぶようになってからしばらく経ったあたりからだと思う。なので90年代後半に入ってからアニメも----と言ってもおもに劇場版アニメだが----レンタル店で借りて見るようになった。オレの場合、宮崎駿監督から入っていったんじゃなかったんだよね。でもテレビ放送のアニメはいまでもそうだけど高校生以来ずっと基本的には見ていない。(ってか見れないよ、仕事とかあるし。電波ちゃんと映らないし。でも、まいんはワンセグで時々)。もっぱらネット視聴とレンタルDVDね。
あんみつ姫の実写ものもまったく見たことがない。ウィキペディアにはたくさんの「歴史的作品」があげてあったけど、そのどれひとつとしてみたことがなかったんだから、今となっては実に惜しいことだよな。
ということで、アニメ「あんみつ姫」、まだ見たことがないなら、銀魂ファンのあなたにもおすすめっすよ。
p.s.1 柿の種介(千葉繁)の口癖「屁が出そ~」ってなんてストレートなセリフだ(でも毎回笑っちゃう)。ってなわけで、柿の種介----いやあほんと大発見のお宝キャラだぞ、彼は----の様々なセリフまわしを味わうのもオレの「あんみつ姫鑑賞」の楽しみのひとつになっちゃった。
p.s.2 第23話では、あんみつ姫がふたたびチャイナ服に身をつつみ、なんとおんみずから「アル語」をしゃべるぞ。神楽ファンはチェックしとくべし。
p.s.3 「おんみつ☆姫」っていうアニメがアニクリ15で放送されていたなんて知らなかったぜ。まさに「おんみつ☆姫」は「あんみつ姫」と「銀魂」の間に入って、その両方のエッセンスを両側から吸い込んだ作品って感じだね(ほかの作品の要素=引用も感じるが、これはいまひとつ確信がもてないのだった)。
p.s.4 柿の種介の「オレが昔~だったころゼリフ」はもちろん 松鶴家千とせの「引用」なのだった。松鶴家千とせのこのナンセンスな言葉遊びは当時の日本で大受けしたのだった。ナンセンスな言葉の組み合わせの行間からにじみ出てくるおかしみを理解できる日本人の言語感覚(というか詩的感覚。俳句にもある感覚)。「ナイスの森」のような映画が日本で撮られたのは、日本語がその言語の使い手たちにもたらす、そのような微妙な感覚作用のためでもあろうか?
p.s.5 OPのシーンで大好きなのが、あんみつ姫が少し姿勢を下げ、それからからだをくねらせながら、姿勢を伸ばしていく以下のシーン。
p.s.6 EDの最後の方であんみつ姫が眠り込むシーンを見ると、「ハヤテのごとく!&!!」のEDで三千院ナギが眠り込むシーンを思い出す。
p.s.7 gyaoでは第29話は権利関係で公開されなかった。具体的な理由が知りたいよね。調べたら有料配信動画サイトでは、あんみつ姫はまだコンテツ化さえされていなかった。レンタルDVD化もされていないみたい。だからこの名作がレンタルDVD化されて、ネットレンタル店でも地方のレンタル店でも簡単に借りられる日が早く来ることを望む。
p.s.8 2010/01/16(土)の更新でgyaoにおける「あんみつ姫」配信は51話目の最終回を迎えたが、50話目の「どうせ次回で最終回だからこの際いてまえ的演出」が出色の出来だった。実在の商品名を連呼しながら行われるお線香戦争とか、やっぱアニメの「あんみつ姫」は銀魂に通じるテイストを持ってるな。甘辛藩の財政赤字を競艇ギャンブルで解決するなどという落ちも、とても小さな子供むけアニメだったとは思えない展開ぶり。でもこれって小学校の低学年とか幼稚園児とか小さな子供たち向けの雑誌に載ってた漫画のアニメ版でしょう。なのにこの、ハチャメチャな展開ぶり。スバラシスギル。それに最終話の51話における「キャラたちのその後」の「落ちぶれぶり」も「この手のエンディングの定石をぶちこわして」おり、皮肉テイストたっぷりのケリのつけかただった。やっぱアニメ「あんみつ姫」って隠れた大名作だよ、ホント。
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