「かんなぎ」のテーマって、神様と人間の恋の話だったのだろうか?
ギリシャ神話にはその手の話があるし、日本神話にも神と人間の娘との逢瀬の話があることはある。
でもオレは、てっきり「ゼロの使い魔」みたいなバトル話に発展するものかと思っていたら----今回も前情報一切なしの「スの状態」で見はじめたので----、この物語は、なにも始まらないうちに終わってしまった。OPを見て、「あれ、ヒロインってアイドル歌手なのかな?」って思ったので、「いつOPのようなステージシーンの回がくるんだろう」と楽しみに待っていたら・・・・・、なかった。
そうヒロインの「ナギ」は、バーディー・シフォン・アルティラではないのだ。
「え?」って感じだった(だからオレは最終回を見、続いてテレビ未公開の第14話を見終わったあと、「納得できねー、続編続編」と思わず叫んでしまったのだった。ところで、カラオケの回は、「らきすたパロディ」で、映画制作の回は「涼宮ハルヒの憂鬱パロディ」だろうか?)
でもOPのステージシーン(振り付けと歌)に初見一発、衝撃を受けたのも事実。オレはこのOPのシーンを見るのが楽しみで楽しみで仕方がなかったのだった。
かんなぎ OP
OP冒頭の影絵になって「かんなぎ」と縦に題名が出てくるシーンの直前、左膝を内側に曲げながら、右手を握ったり開いたりする振り付けや「ドライビング」という歌詞あわせて握った右手こぶしを前に突き出す振り付けとか、これってアニメなのに、なんでこんな魅了されるんだろうと不思議な感じがした。
初音ミク系の3D画像ダンスを見ても、こんな気分になったことはない。たとえば、「みくみくにしてあげる」の元ネタの3次元リアル小倉唯のダンス----昔だとベッキー・クルーエルの男女ダンスね----の方がオレはやっぱり好きなのだった。それにボーカロイド声はまだ製品としては未完成品だと思うし、これが生声の歌に匹敵するほどの魅了系ボイスにまで発展するにはまだまだ時間が必要だと思う。
小倉唯 みくみくにしてあげる♪【してやんよ】
ということで、今回はダンス・カテゴリーとして、「かんなぎ」の感想を書かせてもらった。
日本神話研究家としてのバウンドヘッド的立場から言うとEDの歌にもかなり関心がある(特に歌詞ね)。戸松遥のOPとEDの歌声の使い分けはさすが声優系かな。普通、ポピュラー・ミュージック系の「いわゆる歌手」は基本的に「音色は一種類」的アプローチが「当たり前」な喉の使い方だからネ。(昔そういう声優系的アプローチをしている例として、相対性理論のやくしまるえつこに、このブログで言及したことがあったよな。)
古代の信仰=崇拝のエネルギーが、現代ではアイドル崇拝によってもたらされるというアニメエピソードにおける「ひねり」は「まさに着眼」で、よかったので----だからこそのOPのアイドル歌手シーンだな----、ほんとよいシナリオで続編お願いしますよ、関係者の方々。
「これからいよいよ話を始めてください。」
p.s. ボーカロイドと聞くといまや初音ミクという観念連想が世間にはできあがっているが、初音ミクのソフトが発売される以前にボーカロイド・メイコというのもあった。ヤマハがアマチュアの音楽愛好会たちを対象にプレイヤーズ王国----時代の波で消滅----というウェブサイトを始めた頃、そのメイコ声を使って賞をもらった楽曲が存在する。当時オレは、前回のエントリーで引用した西松一博の音楽の話を引用しつつ、その楽曲を大プッシュしたのだった。
メイコの不夜城 (KutaMusicBox)
ニコニコ動画版はこちら
初音ミクの声を「鑑賞に耐える状態に調整する」ことをその筋では「調教」というらしいが、この楽曲のメイコ声の「調教」もすばらしい。こういう名曲はもっと日の目を見るべきだと思うぞ。同じくメイコ物で「ヒュプノスの瞳」も最高。今までと違うアプローチをしているアニメのテーマ曲を探しているアニメ業界の人は(プロデューサーとか監督さん)使ってみては? ボーカロイド声のアニソンってまだ存在してないんじゃないの? そういうボーカロイド・アニソンが生まれたらこれは「日本アニメ史上の快挙」だね。たとえば、アニメ上の設定で「ヒュプノスの瞳」と呼ばれる、巨大都市を管理するメインコンピューターがある。その声を声優ではなく、ボーカロイドでやる。そして主人公の少年あるいは少女との交流。あるいは「ヒュプノスの瞳」と呼ばれる従者アンドロイドでもいい。そしてこのアニメではその「ヒュプノスの瞳」が「歌をうたう」のだ。その歌こそがこのアニメのOPテーマなのだった、とか・・・・・オレ、かなりこのアイデア面白いと思うけどな。
p.s. OPと実際の展開のズレに「やられた」といえば、「ドルアーガの塔」もそうだったな。オレほんとに現代日本で生活しているキャラたちのエピソードも見たかったんで。でも「ドルアーガの塔Ⅱ」のOPでVサインかます幼女カイ(矢島晶子)の「こまっしゃくれ具合」が実にカワイくて、あれはあれで、インパクトを持った一つのミニ作品だったネ。
ドルアーガの塔2期のOPでVサインをかますカイ
ドルアーガの塔1期OPでのクーパ(茅原実里)の朝食風景
ここもオレのお気に入りシーン
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