"機甲戦虫紀LEXX"カテゴリーの記事一覧
-
前回、ガールズ&パンツァーのネタで書いたので、それを受けて書いてみたい。
YouTubeで「総統シリーズ」と呼ばれている人気動画があるのをご存知だろうか。
ガルパンがネットで頻繁に取り上げられるようになったのと同時期にYouTubeで「総統閣下、ガルパン最終話ご覧になります!」なる総統シリーズが追加された。
この総統シリーズは「ヒトラー ~最後の十二日間~」という映画に独自の字幕をかぶせたパロディー動画だ。
その動画の中に総統にガールズ&パンツァーについて熱心に説明する陸軍大将が登場する。
実はこの人物こそLexxシーズン4でアメリカの大統領を演じたロルフ・カニースである。だが悲しいことに他の俳優についてはたくさん記事が出ているにもかかわらず、日本版のウィキペデアには彼のページがない。英語版にも彼のページはなかったが、さすがにドイツ語版には出ていた。Lexxでプリースト大統領を演じたことも書いてある。
ディーター・ラーザーにしてもそうだが、日本ではLexxに出演した俳優はまったく知られていないのが残念だ。Lexxはコメディーなのでロルフ・カニースの演技も「ヒトラー ~最後の十二日間~」のようなシリアス調ではまったくない。この映画でロルフ・カニースに関心を持った人はLexxのシーズン3とシーズン4(ドイツ人俳優が演じるアメリカ大統領)を見てみることをお勧めする。ちなみにシーズン3では端役だったのだが、シーズン4でレギュラー待遇に昇格した人である。
PR -
カルト映画「ムカデ人間」でハイターという「切れた博士」を演じていたのが、ディーター・ラーザーという役者さんだった。
ドイツの役者さんである。この映画で初めてこの役者さんのことを知り、「うわー、なんてぶっとんだ演技をする人だろう。っていうかファンだわ、オレ」とかという感想を持ってしまった人もいると思う。
だが、「この映画によってこの役者さんを知った」というのは、われわれが日本人であったゆえの不幸なのであって、北米人や西欧人ならばみな「あ、マントリッドじゃん」と即座に答えることができるのだった。
実際、英語版のウィキペディアの彼のページには以下のようにいきなり出てくる。
He is known to English speaking audiences for his roles in Lexx.
ディーター・ラーザーは、英語圏ではレックスの役者として知られているのだよ。日本のみんなよ。
マントリッドとは、私がこのブログでずっとプッシュし続けている「機甲戦虫記レックス」シリーズのシーズン2で敵役として登場してきた「エキセントリックな学者」のことである。
このときのディーター・ラーザーの演技はほんとぶちきれていて、シーズン2の最終話のエンディングにいたるまで、ほんとにレックスファンを楽しませてくれた役者さんだった。
昔、LEXXでの彼の演技を見た「ムカデ人間」の監督さんは、「ぜひともハイター博士はディーター・ラーザーにやってほしい」と思ったに違いないのだ。
日本においてもLEXXシーズン2の日本版を出す計画はあったのだが、頓挫したまま今日にいたっている。いまからでもおそくない。シーズン4までの全61話の日本語版をぜひとも出してほしい。
でもまあ私の場合は----私は熱烈なLEXXファンだったので----輸入版DVDで最低1年に1回は通しで61話を見るようにしている。そういうわけで、他の多くの日本人をさしおいて密やかなる楽しみとして「ハイター博士の前世存在のようなマントリッド博士」を今後も何度でもDVDで見ることができるというわけだ。
I destroyed the universe, I destroyed the universe......
シーズン2における最後のこのセリフ回しが実にエキセントリックで忘れられない。日本人の多くが日本語版がないゆえに、この北米産(カナダ・ドイツ+イギリス制作)カルトドラマを知らずに一生を終えることになる。まったく惜しくて残念な話である。
p.s.1 シーズン3にも一種の転生体としてディーター・ラーザーは出てくるが、自分が何者だったのか思い出せないでいる、物静かで瞑想的な人物として現れ、レックスのクルーたちに助けの手を差し伸べる。ということも申し添えておこう。 -
LEXXシーズン4が世に出たのが2001年。シーズン1の日本公開は98年くらいだったっけ?
古い作品という言い方が当然のようにも思えるけど、いまだにあれこれ商業的話題になっているエヴァンゲリオンが95年物なんだから、単に制作年代で予断みたいなものを持ってもらいたくはないよね。
オレ自身、最近だと個人的にはGYAOでやってた「ヒカルの碁」という古い作品にエラくときめいたこともあるし、未視聴の古い作品にも、まだまだ「トキメキ」をくれるものはおおいにありそうだね。
おっと今回はジーニア・シーバーグの話だった。昔このブログで彼女のことは少し書いたけど、そのとき参考にした英語版のウィキペディアの記事はまったく簡素な記事に変更になっていた。「ドイツのアンジェリーナ・ジョリー」なんて箇所は削除されているじゃないか。
手元のLEXX北米版DVDシーズン2所収のジーニア・シーバーグの紹介記事は以下のように書いてある。
Xenia Seeberg
Born in Geldern, Germany, Xenia Seeberg is a woman of many talents. Holding degrees in both Latin and philosophy, she is a classically trained dancer, has worked with a Dusseldorf opera company, has a record deal with EMI-Cologne DL and has studied acting at the Lee Strasberg School as well as the Actor's Studio. Best known for her television and film work, she has starred in several American/German productions, such as Hilda Humphrey and Talking Feet.
彼女の出演作品としてもっともよく知られている作品として、「ヒルダ・ハンフリー」と「トーキング・フィート」が挙げてあったので、今回初めて興味を持って北米サイトを検索してみたら、「ヒルダ・ハンフリー」という20分ほどのショートドラマを見つけることができた。
オレなりに邦題をつけるとすれば、この作品は「あるビッチの一生」みたいな、2ch的なコメントをつけさせてもらえるなら「これはヒドイ」みたいな、ほんとにヒドイ作品だった。
これはジーニアがLEXXに参加する前の97年に出演した作品だけども、内容はまさにLEXXのシーズン2以降で展開される「エロスとグロテスクと狂気のコメディー世界」の予行演習みたいなものだったのだと、思いいたった。
レックスの監督のポール・ドノヴァンがどのような経緯で2代目ゼヴとしてジーニアを抜擢したのか詳細は不明だけど、彼が「ヒルダ・ハンフリー」に強烈な印象を受けていたことは確かだ。だからこそ彼女の代表作に「ヒルダ・ハンフリー」を挙げたのだろう。
どうやらこの人は、美形の女優さんではあるけど、エキセントリックな作品に出演することで名を知られるようになった女優さんみたいなのだよ。
英語版wikipediaでは彼女のもっともよく知られている役として、「LEXXのゼヴ役」が挙げられている。
まあ、それは当然だよね。
-
機甲戦虫記LEXXのファンならば、やはり最低1年に1回は通しで全61話を見なければならない。というわけで、またまた現在1月から2月にかけてずっとLEXXシリーズを鑑賞中。
何度見てもやっぱ面白いわ、レックス。エロ、グロ、ナンセンスといえば、「銀魂」も相当なもんだけど、っていうか「銀魂アニメ」のファンなら、機甲戦虫記LEXXの面白さも分かってもらえると、ひそかに思っている。だって男二人女一人(ダサい三人組)のアンチヒーロー物っていう点ではまったく一致してるじゃないか、この2作品。
っていうか実はオレ、アニメ業界の人には結構LEXXファンがいるんじゃないかとも思ってる。これは偶然かもしれないけど、「銀魂」で使われるBGMにはLEXXで使われているものと似ているものがある(ともに不安感や緊張感が高まる場面で多用されている)。
それにしてもエイベックスさんは、相変わらずシーズン2以降を引き受ける気はないようだねえ。ずっと待ってるのに。
ということで、ひさびさ日本のアマゾンでLEXXで検索してみたら、シーズン4のUS輸入版がこの3月に再発されるようで、現在予約の受付をしていたよ。やっぱなんか予感のようなものがあるんだね。機甲戦虫記LEXXのファンサイトを始めたときも、ちょうどエイベックスがシーズン1の日本版を出したときとたまたま一致して不思議な感じを持ったもんだった。
そこでずっとほったらかしのままだったファンサイトを少しだけ更新した。今までズィーニア・スィーバーグと日本語表記していた箇所は順次「ジーニア・シーバーグ」というふうに、もっと日本語感覚にあう表記に改めてる最中だ。それから今週見つけたThe Lexx Domainというサイトをリンクに加えた。ドラマ上で語られる重要なセリフが文章化されてるし、シーズン2の「ブリガドゥーム」のセリフが「文字で読める」という、とてもありがたいサイトなのだった。このサイトのこと知らないレックスファンは覗いて見てね。
それからホームページ上のレックスのセリフをYou Tubeにリンクした。レックスってああいう声でしゃべるのだよ。これは今回ふと思ったんだけど、ジーニア・シーバーグのセリフ回しを聞いていたら、声優の沢城みゆきを思い出した。もしかしてどこか似てるんじゃないか、声の感じ。
昔ネット上で、「日本のアニメを日本語で理解したいから日本語を勉強しています」、という外国アニオタの話はよく聞かされたけど、まあ外国語を勉強したいなら、一番まっとうな理由だよね、なんせ「実際生活と直結している要求」だから。本人に「そうすることで得られる利益(あるいは喜び?)」を感じられないなら、勉強なんかするもんか、っちゅうことですよ。オレは別に北米人と「英会話」したいとは思わないけど、つか日本人とも「日本語会話」とかしたいとか思わないけど、LEXXの話は理解したいのだよ、切実に。
そういうわけでオレも、LEXXの内容を理解したいがために、日々LEXXで聞き取れた知らない単語をそのたんびにチェックしてるわけなのだった。
手元にある北米版のDVDに英語の字幕が入っていたなら、どれほど「英語の勉強」がはかどったか知れない。シーズン2以降の日本版リリースとかDVDの英語字幕サービスとか、将来まったく望みがないわけではないだろうから、こんな面白いシリーズを日本人が知らないでいるのはほんともったいないと思うゆえに、はやく関係者の方々がなんとかしてくれるように願いますよ。
今回、「LEXX英語の勉強」の最中に、AT&T Natural Voicesというyahoo!よりも音声が機械っぽくない英語音声サービスも合わせて見つけた。USバージョン、UKバージョン,男性ボイス,女性ボイスと選択肢が豊富。MIkeの声がいいぞ。このサイトのさらにすばらしいところは、自分が打ち込んだ英文をwav化してくれるサービスがあるところ。いいわ、これ。いろいろ英文を音声化してCD-R化したり、wavをmp3化したりして、勉強がはかどりそうだ。
p.s.1 なんとYou Tubeに全61話公開されてるじゃないですか。シーズン1の第1話は、2009年の9月にアップロードだけど、今日までまったく気がつかなかった(You Tubeで動画検索とかしないし、オレ)。シーズン1は日本でもレンタルできるからいいとして、シーズン2以降を気軽に見たかったら、You Tubeは便利だよね。
p.s.2 Brigadoom(ブリガドゥーム)の台本は今のとこシーズン1しか関心がないLEXXファンにもおオススメ。というのはシーズン1は、カイが率いるブルネンG人とシャドウとの戦いから始まるけど、実は「ブリガドーム」というシーズン2の終盤で放送されたエピソードで、「カイはなぜ戦って死ぬことになったのか」ということに関する経緯を、楽劇仕立てで明かしているからだ(ブルネンG人が到達していた生命に関する驚くべき秘密とそこからもたらされた精神的退廃とは?)。でもここでネタばらしはしない。興味のある人は読んでみてね。
p.s.3 実はLexxの全シーズンをDVD19枚に収めたボックスセットが存在する(Lexx the Complete Series)。けれどこれはオーストラリア版でPAL方式のDVDセットなのだった。でも最近のDVDプレイヤーは初期設定をいじればPAL方式も対応可能なはず(ってオレの持ってるのがそうだから)。しかもこの商品はオールリージョン対応だから、リージョンフリー式のDVDプレイヤーも必要ない(って言っても日本未発売のコンテンツをいろいろと見たい人は必携品だけどね)。北米のテレビドラマのDVDには英語の字幕が入っているものがたくさんあるけれど、やはりこのボックスセットには以前に発売された商品同様に英語字幕は付いていない(ちょー残念)。ちなみに日本のアマゾンのリージョン4の記述は誤りで、DVDの形式の詳細はアメリカのアマゾンの方が詳しく、かつ正しいので参考にするといいと思う。
日本のアマゾンでもつい最近まで売りに出されていたんだけど、ついに入荷未定状態になっちゃった。アメリカのアマゾンにはまだ120ドルほどで出ているみたいだ。まあこのレアな商品を日本のアマゾンなどで手に入れたい人は今のところ中古品が出現するのを待つしかないようだね。
p.s.4 と思っていたら、「入荷未定」と書いていたわりにはすぐに入荷してるじゃない、オイ↑
-
Making LEXX
A note from creator, writer, director and executive producer Paul Donovan
What can I say about LEXX? I seem to spend a lot of time defending myself for making the show. I accept that watching such shows as The Beverly Hillbillies, Star Trek(the original series) and Monty Python's Flying Circus wrapped my teenage brain. Spending too much time watching these types of shows also had a negative effect on my academic progress, which I suspect was the case with many other students who also never got that Ph.D.As an older person and partial adult, I now can see that what attracted me to these series at the expense of my school marks was their creative originality and the passion of their makers for the shows'characters and content.Unlike too many of today's shows, they were not the product of a marketing committee or a focus group. They were made by passionate storytellers.
In making LEXX, like making anything for television, we were always compromising. We never had enough money. The shooting schedule was, at seven(and sometimes six)days per episode, way too short. We did far too many ambitious special effects and as a result would spend a few days on sequences that really needed weeks. Scripts often went into production full of compromises, both creative and practical. We shot it in Halifax,Nova Scotia, which has some unique advantages, but also many disadvantages, such as a production infrastructure still in its infancy.
But in spite of all this, I think we made a few great shows with many great moments. LEXX always spoke with a unique voice, distinct from the Hollywood mainstream. Almost everyone involved with the series knew that they were doing something different, something special, and maybe something crazy. It was often very moving the way the cast and the crew would rise time and time again to seemingly impossible challenges.
Some days I would walk into the studio and from a catwalk high above, I would simply stand there and stare down with awe at these people running about in that huge dark space, building this crazy dream called LEXX. It felt good.
Paul Donovan
Halifax, Nova Scotia
シーズン4のDVD最終巻のspecial featuresに収められているLEXXの生みの親であるポール・ドノヴァンの回想録です。どなたか英語に堪能な方、翻訳していただけないでしょうか。ウェブ上の自動翻訳は惨憺たるものでした。