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BOUNDHEAD

NEXT MUSIC 消える
ヤマハはアマチュア相手の音楽集約サイトをとっくの昔に廃止しちゃったけど、ついに老舗のNEXT MUSICもネット世界から「突然消滅」した。まあ、仕方のないことだな。

当ブログでは結構な数のアーティストや楽曲を----一番最近ではdoobに言及したよな----NEXT MUSICとリンクさせて紹介してきたけど、このままだと隠れたグッド・ミュージックは永遠に隠れたままになってしまうわけだ。
もちろんダウンロードして保存している分はオレ個人では楽しめるけど、自宅で聴いている同じ音楽を再度ネット上から見つけだすには、多大な労力を要するし、実際には無理なことも多いだろう。悲しくなるね。

メジャーの音楽産業がますます斜陽化していくなかで、たとえネットという便利なツールがあっても、普通のリスナーはインディーズ・アマチュア世界にまで手は伸ばすまいし、ってことは、そういう縮小していくメジャーよりもさらに規模の小さな世界に金なんぞ落とすまい。

他のインディーズ・アマチュア音楽集約サイトも同様で、独自のサイト経営で維持できているところなんて、ほんとはないんじゃないだろうか。だから、まだ生き残っているサイトもいつ「突然消滅」しても不思議ではない。

だいたいオレ自身、熱度を失い、自分自身の音楽活動なんてまったくしなくなったし。アニソンに関心を持つのは、それが「新しい」からじゃない。アニソンにはグッドな曲がたくさんある。でも、たとえば映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公のギター演奏の新しさに驚いて「おい、すごいぜ、聴いてみろよ」とチャック・ベリーに電話して、生の演奏を電話ごし聴かせたくなるような衝撃力を、現代の商業音楽はもはや持っていないのだ。

これは個人の音楽的力量の問題ではない。ポピュラー音楽は、モード的に、科学用語で言えば、一種の沸点に達したのだ。だから、現代音楽はある水準を平衡状態で横滑りしたまま、ただ蒸発しつづけるだけである。
明確な形を維持しつつ、更なる温度上昇というモード変化は起こらない。

だから人々は

「新しく出現した熱度に浮かされて、その今まで聴いたことのないような種類の音楽に我を忘れる」

なんてことも、もはやないのだ。

今、ちまたで流れている、若い人々が聴いてるはずの音楽には、すこしも新しいところがない。

若い人たちも、それがわかっているから、わざわざ金を払って既視感いっぱいの、ではなく既聴感いっぱいの音楽に金なんか落とさないのだ。

「神々のたそがれ」ならぬ、「現代ポピュラー音楽のたそがれ」なのだった。


p.s.1  古いデータを載せたままのHPもずっとほっておいたままになってた。そろそろ本家のBOUNDHEADサイトも殺処分というか、改変しなくちゃならない時期かな。
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