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ということで、これから夏に向け、暑くなっていくので、ファンコントローラーを使って、PCをさらに冷やそう計画の続きをやっと実行に移すことができた。
Aliexpressで注文していたファンコントローラーがようやく届いたのだった。ポチったのが4月6日なので、届くまでに33日もかかったことになる。
前に紹介したフロントオーディオ製品は到着まで10日くらいだったので、注文先によって(Aliexpressというのはさまざまなショップが集まった巨大な仮想モールのようなものなので)、いろいろかかる時間が違うらしいってことも、これで身をもって理解できた。
さらにいうと、実は以前別のショップでハードディスク用クーラーを注文したら、商品がないという返事(英文)がきて、返金か、別商品を買ってくれ、などと言ってくる。金はPaypalアカウントに返すから、アカウントを教えてほしい、などと言ってきた。そんなアカウントもっていないので、支払い料金プラスアルファの別商品を買うことにしたが、何度も何度も英文のやり取りをさせられたので、うんざりした。でも代替商品はちゃんと届いたよ。その店には結局欲しかったハードディスククーラーの別商品はなかったので、PWM分岐ケーブルを2セット買うことにした(すでに2セット持ってるのにさ)。
ということで、そのすでに持っていたPWM分岐ケーブルを取り外して、3.5インチベイ用ファンコントローラーをさっそく取り付けてみた。
電源を入れると、ブルーに光る製品で、日本版もたくさん出回っている。でも日本の代理店商品を買うと結局送料とか含めて2000円前後になっちゃう。これをAliexpressで買うと半分の値段で済むので、時間はかかったけど十分OKだよね。
見た目はこんな感じに変わったよ。
自作のハードディスク用12cmファンとフロント吸気用9cmファンにつないで、ツマミを回して回転数を少し上げで利用している。温度はやはり下がったよ。これで夏場は万全だね。このPCにはAMDのRadeon HD5450というファン付きのグラフィックカードを取り付けている。
おかげでこちらの温度も同時に下げることができたよ。
p.s.1 ちなみにPCを載せている移動台も自作品。ホームセンターで買ってきた板に100円ショップで買ったキャスター(コロね)を取り付けただけのシンプル移動台だ。
p.s.2 実はグラフィックカードは大昔ヤフオクで1円で手に入れたもの。「とりあえずこれはゴミです」という過激なジャンク扱いの商品説明。欲しかったのはフルハイトのブラケット部分だけだったので、本体が壊れていてもかまわなかったのだが、ダメもとで実際にマザーボードに設置してみると、ちゃんと映像が出たじゃないか。でも日本のアマゾンで商品詳細をチェックしようと検索しても出てこない。それで米国のアマゾンで調べたら、見つけることができた。なんとこれ、DellのOptiplex790,990向けに装備されている専用のグラフィックカードだった。しかも45ドル(約5400円)。これを中古で1円で手に入れられたのはかなりラッキーだったのじゃないだろうか。
P.S.3 実はこのつまみが青く光るファンコンは形状が箱型になっているので、ハードディスクの半分には直接風が当たらない。それでハードディスクにまるまる風が当たればもっと冷えるはずなのにと思っていた。AliExpressで2チャンネルのシンプルな3.5インチベイ用ファンコンが売っていたので、これを買って4チャンネルファンコンと取り替えて、ハードディスクの温度をHWMonitorで調べたら、効果は絶大だった。
写真で分かるとおり箱になっていないので、これだったらハードディスク全体に風を当てることができるのだった。
HWMonitorのハードディスク表示を取り出したものだけど、上のほうが3.5インチシャドウベイのハードディスクでそれまではボトムのハードディスクよりも若干温度が高かったのだが、もはや30℃前半を二つとも維持するくらいに冷えている。すごいね、ハードディスクに風を当てる効果は。PR -
あれからさらにハードディスクを冷やすファンをもう1個作ったよ。
前回のは9cmファンだったけど、今回のは12cmファン。
再利用したDVDドライブのケースは今度は標準サイズのもの。
相変わらず穴あけはテキトーモード。今度はケースのボトムに設置してハードディスクにより近づけた。
これにメッシュのフロントカバーをつけた。もともとついていたプラスチックの部分ははずしている。そうしないとうまくはまらないので。
で、これを横から見ると、こんな感じに仕上がった。
ハードディスク温度はさらに下がったよ。でも夏場はやはり40℃越えそう。そのときはいよいよファンコンで対応したいと思う。すなわち現在のPWM式を放棄して、回転数を現在よりも高めに設定する予定だ。現在カードリーダーが入っている3.5インチベイを利用しようと思っている。 -
ということで、第二弾。
HP in DELL機はケースのボトムに設置するはずのハードディスクベイをひとつつぶさざるを得なかったので、3.5インチシャドウベイに400GBのハードディスクを入れている。強力両面テープなどを使ってボトムにおいてもいいのだが、ちょっとみっともないので、いまのところやっていない(でも3台目を設置するときは、やっちゃおう)。
ボトムのHDに比べてどうしても温度が高くなってしまう(10℃くらいの差があった)。
ということで、そのシャドウベイのHDをファンで直接冷やしてみたらどうだろうと考えた。
手元にはパナソニックの古いDVDドライブの残骸が残っている。これに92mmファンを取り付けることにした。このケースは最近の型と比べると縦の長さが長めのケースだった。
まるでカブトガニだね。ハンドドリルとハンドニプラーを使ったけど、やっぱり上手に円を切取れなかったよ。
まあでもとりあえずオーケーだよな。
でもパナソニックのロゴの入ったパネルは不要なので、代わりにメッシュのパネルをはめることにした。
とはいえ、メッシュパネルがそのままさくっとはまるはずもない。なおかつメッシュパネルの方がプラスチックの枠がはまっている分、厚みが広い。そこでプラスチック枠は取り外した。そしてホットボンドでSC430側のパネルに直接ひっつけて、ことなきを得た。
で、中から見た図が以下。もちろん温度はちゃんと下がってくれたよ(参考 室温20℃ シャドウベイHD33℃ ボトムHD29℃)。
PWMの分岐ケーブルで回転させている。
p.s. 言っておくけど、最初の写真に写っているファンの汚れはちゃんときれいにして使ってるぞっ。 -
前回の記事で、DELLのCPUファンやケースファンのピン配列は自作汎用系(ATX)基準に準じていないという話をしたあと、「あれ?・・・・・、ってことはHPのマザーボードが自作用ケースのフロントオーディオやUSBを認識しないのも、結局ピン配列のせいじゃないのかな。もしかしてHPもPC自作派への嫌がらせをやってたの?」と考えてしまった。
そしてハタと思い出した、「あ、でも、HPだってATX準拠のマザーボードを作ってたじゃん」
HPのDC530CMTのマザーボードは、ATXの汎用ケースに付いていたAC'97のフロントオーディオとUSBを確かに認識したのだった。だがそれでもHPには一方では汎用品を認識しないマザーボードもある。
それで少し検索をかけてみると、HPの話題は見つけられなかったが、NECのフロントUSBの話(Kite's Field)が出ていた。ほかにこういう記事も。
「ああ、やっぱピンアサインの問題だったのか」とあらためて思ったのだった。
Kite's Fieldの記事ではフロントUSBの具体的な配列は結局「説明書を見てください」というだけで文字情報としては公開されていなかった。
写真から逆配列のようにも思えたので、実際にやってみたがマザーの電源が切れ起動不可という恐ろしい状況になった。しかたがないので、ボタン電池をはずし、CMOSクリアボタンを数秒間押して、復帰した(このボタンが付いていて、、なおかつ「復帰力」が高いのがHPマザーボードのすばらしいところ)。そういう「危ない試み」を何度も繰り返した(汎用マザーボードだったらおそらくジャンク品になったまま「戻ってこれない」可能性が大いに高まっていたはずだ)。
そしてついに汎用品のフロントUSBをHPのマザーボードが認識するピン配列を見つけた。見つけてみればなんということもない簡単な配置移動に過ぎなかった。
普通ATXでは⑩はダミーである。しかしHPでは通常⑧にくるGND(黒ケーブル)を⑩に差し替えなくてはならない。そして順に②④⑥⑩に+5V、-DATA、+DETA、GNDと並べていけば、マザーボードが認識するのだ。大事なのは向かって右側の文字列がピンで埋まっていないと、左側だけを先に順番にピンで埋めるだけはマザーボードが認識してくれないという発見だった。
フロントUSBのピン配列を変えたら、マザーボードが認識したのだから、じゃあフロントオーディオにも「配列変換」がほどこしてあるに違いないと確信した。
そこであれこれいじっているうちに、やはりなんというこもない小さな変更が加えられていただけだったことを発見した。
左側が自作ケース側のいわゆるATX準拠のHD Audio用ピン配列である。④は私が利用したフロントUSBでは、なにも埋まっていなかった。絵を見てすぐ分かる通り、②GNDのピンを④に差し替えるだけである。これでHPのマザーボードがフロントUSBを認識してくれた。
昔HPのDX7300MTのマザーボードを自作ケースに載せかえて使うという試みをやったが、その当時は「知識」がなくて、結局、「ああいうやり方」でしのいだけれど、そんなことをしなくてもよかったんだということが今回はっきりした。
DELLのファンのピン配列で悩む体験があったればこその再トライの成果である。
そういうわけで、空き箱になっていたAlritのプレートの貼ってあるミニタワーにDX7300MTのマザーボードを詰め替えたものが以下である。
以前、自作したフロントオーディオ基板(これはAC'97用に工作した)は、この際、はずしてプラスチック板(とりあえず手元にあるものを使うのがモットーなので、余っていたDVD用のプラケースを使った。でも色がズレすぎだよな。いい素材が見つかれば再トライしますよ)を切り出して埋め、別途中国から取り寄せたHD Audio対応の3.5インチベイ用部品を利用することにした。AliExpressという中国のネット通販サイトで、この3.5インチベイ用の部品を発見できたことは大きい事件だった。日本ではamazonでもどこでもHD AudioにUSB2.0が2つ載っている3.5インチベイ用部品はまず見つけられない(amazonにはUSB3.0バージョンなら出ているね)。しかも安い。これが日本円にして1200円くらいで送料無料で手に入るんだから。
上から二段目の5インチベイにはアイネックスの引き出しをつけた。
とりあえず今のところこれで動いているけど、一度だけ電源を入れた際、「front USBが認識されません」という趣旨の英文がまた出現した。けれど、そのまま起動させたら、ちゃんと音も出るし、2つのUSBも使える。でも「いったいあれはなんだったんだろう」と思う。もしかしたら、今回の発見はまだ不完全の箇所があるかもしれないということだろうか(それとも「中国製品」に接触不良箇所があるせいか? 可能性大かも)。
(追記 どうやらこれは基板上のハンダがつきすぎて(まるで銀のツララ状態)金属性のケースと接触したとき起きていたようだと判明した。イヤホンジャックを差し込むとノイズとともに音が消えたり出たりする不具合があった。そこで金属ケースに絶縁テープを貼り付けて、ハンダの箇所が金属ケース底部と直接接触しないようにしたら、問題は解消したのだった。ハンダ技術が届いた商品で異なっていると、特定の同じ商品だけが不具合を起こすということだったのだ。)
まあ、そうではあってもとりあえず動いてくれているので、HPのマザーボードを自作に利用しようと思っている人は、今回の「発見」をぜひ参考にしてがんばってもらいたい。
p.s. 1 AliExpressで買った品はおよそ10日ほどで届いた。こんな梱包で届いたよ。
で袋から取り出すとこんな感じ。
いつか中古のCore iシリーズに移行する時期もあろうし、USB3.0バージョンも注文しとこうかな。bios programmerとか(biosアップデート失敗などで起動不能に陥り、ジャンク化したマザーのサルベージ用品)日本のヤフオクで2000円くらいで出回ってるけど、実は同じものが400円くらいで買えるということを知って「うほー、日本のPC愛好家たちはみごとにボラれてるなー」と思った次第。
p.s. 2 HP DC7900CMT in DELL SC430だけど、新たな目標ができたよ。つまり「実際に部品を集めて、自作用基板(電子工作用のが売ってるよね、いろいろ)でハンダ付けを行って、ちゃんとした回路を持ったスイッチ基板を作る」ってこと。それを現在のボンド式スイッチパネルと交換することができたら、いいなあ。いつになるか分からないけど。
p.s.3 DX7300MTのマザーボードにはフロントUSB用のコネクタしかなく、そのピン配列がHP仕様だった。だがDX7500系にはフロントUSB用と3.5インチベイに搭載するカードリーダー用のUSBコネクタがある。このHPマザーボードの奇妙さはフロントUSB(USB1)とフロントオーディオのピン配列はHP仕様だが、汎用カードリーダー用のUSBコネクタ(USB2)はATX準拠になっていることだった。
つまり「ひとつのマザーボードに2種類のピン配列をもつUSBコネクタが存在する」ということである。HPマザーボードで自作する人はこの点にも注意をしておくとよいと思う。
p.s.4 上記のピン配列で、HPのDX7300にもAliExpressで買った同じ製品が使えるか試してみた。結論から言えば使える。USBはあれでOKだった。しかし、どうしてもマザーボードがfront audioを認識してくれない。そこで、廃品ケーブルを使って②と④を同時に埋めてみた。下図は10ピンコネクタのうち偶数列の②と④だけを取り出して横から内部を覗いている図である。
こうすると今度はありがたいことにマザーボードが認識してくれたではないか。理論的な理由は私には分からないが、②番ピンを④番ピンに差し替える(第1の方法)だけでは認識しない場合はこの第2の方法を試してみるといいと思う。(追記 その後もう一台ALiExpressで同じ商品を別業者から購入したら、ケーブルがすでに上記のようにセットされた状態で届いた。どういうこと?) -
今回、Dellの独自仕様のファンの4ピン配列(アサインメント)について大きな発見があったことを最後に補足として書き加えておきたい。
Dellのファンのピンの構造は独特で、通常の汎用ATX系のピン・アサインメントにまったく従っていない。
それを知らずに、強引に他社のマザーボードの4ピンに突っ込めば、ものすごい爆音をあげて高速回転をするか、場合によってはマザーボードを起動不能状態におちいらせてしまう(やっちまいましたよ、私もさ)。
Dellのピンは5ピン式コネクタで、複雑な留め具が付いている。実際に使用するのは4ピンであるが、この配列がクセモノなのだった。
通常汎用系すなわちATX(BTX)系は1番ピンから、GND・+12V・パルス・PWMの順に並べることになっている(参照)。
ではDellの5ピンコネクタを実際に見てみよう。(ちなみに、写真のコネクタはすでに表も裏も出っ張りをけずって加工済みのものである)。
左側がDell仕様のピン配列で、右側が一般的な汎用マザーボードにおけるピン配列である。
Dell仕様では、1番 パルス、 2番 +12V、3番 GND、 4番 PWMとなっているではないか(これは嫌がらせなのではないか?)。
そこでDellのCPUファンやケースファンを汎用系マザーボードに転用したい者、あるいは逆に汎用系ファンをDellのマザーボードで使いたい者は、それぞれ1番と3番を入れ替えて使用すればいいのだった。
そういうわけで、私もCPUファンとリアの排気ファン2つで十分だと思っていたのだが、このDellのケースに付いてきたファンをピン配列を汎用系に入れ替えて、試しにフロント底部の吸気ファンとして現在使っている。12cmのCPUファンも吸気用ケースファンとして試してみたが(ファンだけ外枠からはずしてだが)、こちらはやはり風きり音がPWM下でも大きめで、いやになったので、小さい方を(こちらは外枠にはめた状態で)今は使っている。
もちろんこれもいつ外すかわからない。実験してみるのが楽しいだけなのでね。
ということでDell製のパソコンを使っていて、ファンの故障などを直そうとして汎用品に手を出し、痛い目にあう人や、逆にATXのマザーボードにDellのパソコンから取り出したファンを使って泣きを見る人が出ないように、皆さんも知識でDellの嫌がらせに対抗いたしましょう。
p.s.ここで、 私がフロント側の吸気ファンをいったいどうやってPWMで回転させているのかについて書いておこう。もしPWMを利用できない場合は2ピンの電源だけで、全開で爆音を上げて回転することになる。それをコントロールしようと思う人はファンコントローラーを使う。ファンコントローラーは独立して回転数を調整できるので便利だ。だが価格が高い。私が回転抑制に使っている方法は以下の写真のような道具を使う方法である。
4ピン目のPWMの信号を分岐させて、この信号によって「新しく加えたファン」の回転を抑制するのである。CPUファンの情報と同じもので回転させるので、CPUファンの回転数が上がれば連動して上がる。分岐したコネクタの一方が「本物のコネクタ」で、これはもとのCPUファンにつなぐ。そして新しく加えたファンのコネクタに3ピン目のパルス信号が欠けているコネクタをつなぐのである。回転抑制を安く上げたい人はこの手をつかうといいと思うよ。