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Dell特有のケースの問題とCPUファンとケースファンの設置問題が解決して、次はスイッチとフロントオーディオとフロントUSB問題に対処しなければならなかった。
以前当ブログでもたびたび書いている通り、HPのマザーボードは汎用のフロントオーディオやフロントUSBを認識しない。だから、フロント関係をいじるとなると、やはり手持ちのHPの部品を再利用するしかなかった。
ここでもまた愕然とさせられたのが、Dell特有のスイッチ基板だった。Dellのスイッチとフロントオーディオ・フロントUSBはすべてひとつの基板に集められていた。
しかも、ピンのピッチは通常の2.54mmではなく、もっと幅が狭く、ピン自体もさらに細くて小さかった。はじめのうちは、このスイッチ基板から出ているピンを調べてつなげることができれば、なんとかできるんじゃないかと甘い予想を立てていたのだが、そもそもこの基板自体が故障しているのか、ついにスイッチボタンの配線すらちゃんと見つけ出すことができなかった。
そこで、どちらにしろ、DellのフロントUSBはHPは認識しないだろうし、それに、もともとSC430にはついていなかったフロントオーディオジャックを新たに設置したかった。
それで手元にあるHPの部品をスイッチもフロントオーディオもフロントUSBも再利用することにした。Dellのスイッチ基板の厚みは1.5mmだったので、ホームセンターにいって、アクリル板の厚み1.5mmの商品を探したが、あいにく在庫が切れていたので、しかたなく2mmを買って帰って、Dellの基板と同じ大きさに切り出した。
据え付けは基本100円ショップの接着剤(アロンアルファ系?)と少々の針金だった。そうやって苦心のすえできたのが、以下のHPマザーボード用フロントパネル基板だった。
上の写真は箱の下から眺めた図である。透明なプラスチックだったはずなのに、「雪の女王の呪い」にでもかかったかのように、本来接着剤を塗っていないところまで白く変容してしまっている。
しかし、問題なく動作したので、これで今回の試みの一番大きな山は越したと思った。
こうしてSC430のケースのフロント部分にあらたにオーディオジャックとUSBが設置された。
そして次に手をつけたのがLED関連だった。
p.s. 本日(2015/04/29)つらつらとネット検索していたら、ついに「まつろわぬもの」というサイトで、SC430の40ピンのアサインメント記事を見つけた。これを参考にprecision 390のI/Oコネクタ基板をDC7900CMTに利用できないか研究するつもりだ。というのもprecision 390のI/Oコネクタは基本構造がSC430とおんなじで、加えてSC430には搭載されていなかったフロントオーディオジャックも載っているので、これを今使っているボンド接着基板とまるまる交換できたらいんだけどね。PR -
Dell PowerEdge SC430の空き箱を再利用するためには、底面のハードディスクベイをひとつ除去すればいいだけの話だった。
だが、そうは言っても、うまく除去できるのか、はなはだ自信がなかった。結局、醜い状態になってにっちもさっちもいかなくなって、ヤフオクで売ろうにも商品価値がなくなってしまってるんじゃないかとか心配だったわけだ。だが、「再開すると決めたんだから、とにかくやってみよう」そう思って、例の金切り鋏を取り出して、思い切ってチョキチョキ切りはじめた。最初の心配は吹き飛んだ。
写真の赤い囲いのところがハードディスクベイを除去をした箇所だ。キザギザの部分がちょっと残ってしまったが、これでHPのマザーボードを載せることが可能になった。
手元にはHP関連のさまざまなガラクラ類が豊富にあったので、それらを再利用することにした。
ファンをどうするか考えた。もともとこのケースには強力な風力を持ったファンが2つ付いていた。けれど、それ用のヒートシンクがなかったので、改めて中古をヤフオクで探すのは無駄な出費に思えたので、使わないことにした(ただしCPUファンはあとで再利用することになる)。
CPUクーラーにはHPのDC5750MTで使われているものを使った。幸いまだ1個手元に残っていたのだ。だがリアのケースファンをどうすればいいのだろう。この点はかねてから、背面がメッシュ仕様になっているから、汎用品をネジとボルトで簡単に取り付けられるだろうと思っていた。
だが実際に四角い9cmファンを取り付けてみると、少々幅が広すぎてうまく収まらなかった。それで以前当ブログでも紹介したことのある手を使えるんじゃないかと思いついた。すなわちCPUファンのファンの部分だけを取り出して据えつけることができるんじゃないかと思い、実際にやってみたら、うまく設置することができた。CPUファンのネジの部分が通常の9cmファンより少しだけ内側に寄り、全体のサイズもちょっとだけ小さくなったためだった。今回は4ピン仕様のCPUファンを再利用した。
上の写真にはCPUファンが排気ファンとして動いている様子が写っている。
結局CPUファンとケースファン(ともに4ピン仕様)を設置すると全体像が以下の写真のようになった。
SC430のファンを再利用したら、こんなスカスカにはならなかったよね。
p.s. このあと、内蔵スピーカー(HP製マザーボードには、モノラル出力の内蔵スピーカー用出力ピンが存在するのだよ)と吸気ファン(もともとこのケースに付いてきたフロント底面に設置するケースファン)を取り付けたので、スカスカ度はかなり減ってしまったけどね。というかCPU温度にはまったく影響ないし。でもシャドウベイにあるハードディスク温度は1~2度くらい下がったかな。大口径12cmファンを吸気ファン代わりにして90%でまわした実験をしたら(強い風がリアの壁で跳ね返って回り込んでくるんだろうね)25度前後を維持するようになったけど、いかんせんうるさ過ぎたので、すぐに実験はやめちゃったよ。現在の構成だと底部のHDが35度以下、シャドウベイのHDが38度以下で推移する状態。
つまり現在の内部構成はこんな感じです。 -
まず下の写真を見てほしい。
左がHPのDC7900CMTで、右がDellのSC430である。汎用的なBTXの形式をHPはちゃんと踏襲しているが、Dellのマザーボードには欠けている箇所がある。
この欠けている部分にハードディスクを2台収納するベイが特別に作られているからだ。下の写真は届いたケースの内部写真である。
Dellの箱には底面に、このようなハードディスク収納部があるために、HPのマザーボードが入らなかったのである。このマザーボードはミドルタワー用のBTX形式のマザーボードなので、PCIスロット部が増えた分(2つ分ね)、ミニタワー用のBTXのマザーボードよりも長くなっている。だからBTX形式で造られているHPのDC5700SFFやDC5750SFFのマザーボードなら収めることは可能なのだが、今回の場合はダメだった。
「あー、こりゃあダメだわ」とがっかりしながら、ため息つきつき、私はマザーボードもケースも再び納戸の中にしまってしまった。
「あー、失敗したなー。どうしよう。2つともヤフオクで売るしかないな」と思い、その後ずっとこの改造計画に手をつけるのをやめてしまったのだった。
今回、雲散霧消したはずの「計画」が突然復活したのは、「美しき箱」計画をずっと続けているうちに、「もう一回チャレンジしてみたい」という思いがふつふつと沸き起こったからだった。
p.s. ちなみに同じHPのDC7900シリーズであってもSFFとCMTではCPUファンを基板に固定するための寸法が異なっていることも報告しておこう。(以下写真参照)
左がDC7900CMTで右がDC7900SFFのマザーボードである。CPUソケットはLGA775。したがって基本は右側の正方形型の固定ネジ(ピン)幅が普通よく目にする本来の形式である。だが、CMTの方は長方形型になっている。BTX形式で作っているHPのDC5700SFFやDC5750SFF(およびMT)なども長方形型。実際に合わせてみたわけではないが、DellのSC430や同じシャーシを流用していると思われるPrecision 390などの固定ネジも同寸であろうと思われる。 -
かねてから予告していたように、DellのSC430の「空き箱」の再利用品がほぼ完成したので、その改造記録の報告をしたい。
もうかなり前にヤフオクでHPのDC7900CMTのマザーボードが980円で出ていたので、「これは買っておこう」と思い、落札した。「いつか待っていれば、格安のケースが出てくるだろうから、それに詰めればいいや」と思っていたのだが、一向に出品される気配がない。
そもそもこのマザーボードはBTX仕様である。BTX仕様のケースなんて、自作系のケースを売っている会社は出していない。
それで、Dellという会社がHPと同じようにBTX仕様のパソコンをたくさん出していたので、こっちの箱にも注意しておこうと思い、長らく待った結果、やはりヤフオクでPowerEdge SC430という機種の空き箱が980円で出ていたので、これを落札した(写真参照)。
電源とスイッチ類とファンも付いていた。
品物が届くと早速HPのマザーボードを組み込もうと中を開けてみたら、・・・・・愕然とした。私は、Dellという会社は、たとえATXやBTXであっても、さまざまな箇所に「独自仕様」を持ち込んでいる会社なのだということを、そのときはまだ知らなかったのだった。 -
ヤフオクでパソコン関連のガラクタを買っていると、はじめから壊れているDVDドライブが付属して送られてくることもよくある。
以前なら捨てていたところだけど、最近は違う。
たとえば、ミニタワー型のケースの場合、5インチベイが2つに、3.5インチベイが2つというのが多い。そういう場合、3.5インチベイのひとつをフロッピーディスクドライブやカードリーダーに使うと、ハードディスクをもう一台増やそうと思ったときに、5インチベイを使うしかなくなる。
だけど、中古品のケースの場合、そもそも5インチベイの表の蓋がなくなっている状態で売りにだされている商品も多いわけで。
蓋がある状態なら、専用の金具(下写真参照)を用いて、5インチベイにハードディスクを装着すればOKだ。
だが、蓋のないケースの場合、どうすれば見栄えを回復し、かつハードディスクを増設することが可能だろうか。
その答は、壊れたDVDドライブの中身を取り出して、底面の鉄板に4箇所の穴を開け、そこに増設用ハードディスクを据えて、これを下からインチねじで固定すればいいのだった。インチネジは頭の部分が平べったいものを使うとなおよい。ケースによっては下がつっかえる場合があるのでね。今回写真に写っているのは、標準的なHP製のインチネジ。
実際、私はAlritのプレートのはってあるミニタワーケースの5インチベイをそのようにして利用している。
写真の左側の列は、IDEのハードディスクを入れたもの。右側の列は、SATAを入れたDVDドライブのケースだ。
下写真の右側のミニタワーのケース、5インチベイの上から2番目が実は「一見DVDドライブに見えるが、その実、ハードディスクケース」である。
もしアナタがパソコン改造マニアで、かつ壊れたDVDドライブが家にあり、処分に悩んでいるならば、こういう改造を行ってみてはいかがだろうか。
ちなみに、鉄板の穴あけに使ったのは、100円ショップで売られているドリル類である。「自分は電動ドリルを持っていないから改造できない」と思いがちだった人も、実はほんの数百円の出費で「手動回転」で穴を開けることができるんですよ。
ちなみに握りの部分だけは、もともと家にあったものだけど、小さいものからいろんなサイズのものを順番に使っていけば、薄い金属板くらいは手動回転でなんとかなりますよ。プラスチックの穴あけには、これも100円ショップで売っているルーターを使っている。最近ずっとハマっているDell PowerEdge SC430ケースの改造には結局本格的な電動ドリルは使わなかったよ。